チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ベイマックス

ドン・ホール,クリス・ウィリアムズ監督作「ベイマックス」("Big Hero 6" : 2014)[BD]

天才少年が兄の遺したロボットと共に、正義の為に奮闘するCGアニメ・ヒーローアクション作品。

近未来都市サンフランソーキョー。14歳の少年ヒロは、自作の磁気サーボ・ロボットを使い、違法なロボット・ファイトに明け暮れる日々を送っていた。ヒロは、工科大学でロボット工学を専攻する兄タダシも認める程の天才だったが、両親を早くに亡くした影響で屈折していた。タダシはヒロが徒に能力を持て余しているのを気に掛け、大学への進学を勧める。

ある夜、ヒロはロボット・ファイトでトラブルに見舞われ、窮地をタダシに救われるが、警察に逮捕されてしまう。釈放された2人は叔母キャスの迎えで帰宅する。キャスは両親を亡くした2人を10年間育ててきた親にも等しい存在だった。タダシはヒロを自身の通う大学へ連れて行く。タダシの研究室に招かれたヒロは、研究室仲間のゴーゴー、ワサビ、ハニー・レモン、フレッドを紹介される。タダシは自らが開発したヘルスケア・ロボットのベイマックスを披露する。そこへロボット工学の権威、キャラハン教授が訪れる。ヒロはキャラハン教授の言葉に触発され、大学への入学意思を兄に伝える。

入学には、年に一度開催される研究発表会で、教授に認められる事が必要だった。ヒロはタダシの助言と協力を得て、神経伝達装置で自在に制御可能なマイクロボットを開発する。発表会当日、多くの研究が軒を連ねる中、ヒロのマイクロボットは好評を博す。そこへクレイテック社の社長クレイが現れ、マイクロボット技術の買い取りを提案する。キャラハンが制止し、ヒロは売却を固辞する。ヒロはキャラハンに認められ、入学が決まる。発表会が終わり、ヒロがタダシと喜んだのも束の間、会場のホールに火災が生じる。タダシはキャラハンを救う為に、ホールに飛び込むが、その直後、爆発に見舞われ、タダシとキャラハンは帰らぬ人となる。

タダシの葬儀後、ヒロは喪失感で何も手に付かなくなる。大学へ顔を見せないヒロを、研究室の仲間達も心配する。ひょんな事から、兄の遺したベイマックスが起動する。ベイマックスはヒロがケアに満足するまで、停止しない設定になっており、ヒロは当惑する。ふと、ヒロは焼失したと思っていたマイクロボットを1つ発見する。ベイマックスはマイクロボットの指向性に気付き、その方角へ向かう。ヒロはベイマックスを追って廃工場に辿り着く。屋内に入ったヒロ達は、何者かがマイクロボットを大量に複製しているのを目の当たりにする。その直後、ヒロ達は仮面を付けた男が操るマイクロボットに襲われる。廃工場から脱出したヒロ達は、その足で警察に届け出るも信用されない。ベイマックスが電池切れとなり、ヒロは帰宅する。

充電したベイマックスに慰められたヒロは、火災が事故では無い可能性を疑う。ヒロは犯人を突き止める為に、ベイマックスのチップに空手プログラムを実装し、ベイマックス用のカーボンファイバー製スーツを作製する。ヒロは武装したベイマックスと共に再び廃工場を訪れるも、既にもぬけの殻だった。ヒロ達はマイクロボットの示す方向に向かい、埠頭に辿り着くと、そこで仮面の男を発見する。ベイマックスが呼んだ研究室仲間が到着し、ヒロ達と合流する。その直後、彼らは仮面の男の襲撃に遭う。仮面の男はヒロ達を執拗に追跡するが、ベイマックスのおかげでヒロ達は窮地から逃れる。

フレッドの豪邸に身を寄せたヒロ達は、仮面の男が誰かを推理する。ベイマックスは男をスキャンしていた事を明かす。男と適合する人物を探す為、ヒロはベイマックスのセンサーを向上させると共に、仲間達のその特製を活かした武器とスーツを開発し、ベイマックスのスーツにも強化を施す。ベイマックスのスーパーセンサーで街全域をスキャンし、離れ小島に適合者を発見する。ヒロ達は島に赴き、建造物に潜入する。それはクレイの研究所で、テレポーテーションを実現するサイレント・スパロー計画の跡地だった事が判る。残された映像は、有人ポッドでの実験中、磁場に乱れが生じ、テレポーテーションは失敗、乗員の女が帰らぬまま、出口部分が爆発する様子を記録していた。ヒロ達を仮面の男が襲撃する。ヒロ達は応戦するが、スーツを扱いこなせず、苦戦する。ヒロは男の仮面を剥ぐ事に成功し、正体がキャラハンだと判明する。彼はヒロのマイクロボットを使い、火災を生き延びたのだった。ヒロはキャラハンがタダシを見殺しにした事に怒り、ベイマックスを自作の攻撃モードに変更し、キャラハンを殺すように命じる。仲間達はベイマックスを制止し、その隙にキャラハンは逃走する。

復讐心に駆られたヒロは、センサーが故障したベイマックスを連れ、自宅に戻る。ヒロは攻撃モードのチップを再度実装し直そうと試みるが、ベイマックスは拒絶する。そして、生前のタダシの映像を再生する。タダシが人助けの為のロボット開発を、いかに苦心惨憺して取り組んできたか、ヒロは初めて知り、我に返る。そこへ仲間達が駆けつけ、ヒロを慰める。ヒロ達は研究所の映像を見直し、ポッドの乗員がキャラハンの娘アビゲイルだった事を知る。キャラハンの真の目的はクレイへの復讐だった。

クレイ社の本社ビルの完成式の場にキャラハンが現れる。キャラハンは本社ビルの上空にテレポーテーションの入り口をセットし、ビルを吸い上げ始める。ヒロ達は力を合わせて戦い、マイクロボットを入り口に吸い込ませ、キャラハンの攻撃力の弱体化を図り、ついにキャラハンを倒す。入り口が落下し、自壊を始めた時、ベイマックスは入り口内に生命反応を確認する。ヒロとベイマックスは、救助の為に、意を決して入り口に突入する。ヒロ達は内部でポッドを発見するが、戻る途中、瓦礫がベイマックスに衝突し、スーツの推進装置が破損する。ベイマックスは自らを犠牲にして、ヒロとポッドを脱出させる。ヒロは脱出し、アビゲイルは搬送される。

後日、ヒロは唯一残ったベイマックスのロケットアームが、タダシの開発したチップを握りしめているのを発見する。ヒロはそれを元に再びベイマックスを復元する。ヒロと仲間達はベイマックスと共に、街の平和を守るヒーロとしての活動を始める。

 

ベイマックスの絶妙なユルさが愛らしく、また起承転結がハッキリしていて、衒いのないシンプルなストーリーのおかげで、老若男女楽しめるアニメ作品だと思う。なんだかんだでディズニー作品は卒なくできていて、どっぷり童心に帰る事ができた。舞台はサンフランソーキョーの名の通り、和と米が融合した様な街で、主人公は日本人。キャラハンの仮面は歌舞伎調という具合に、日本がかなりフィーチャーされている。中でも、日本のパトカーの登場が不思議と斬新に感じた。ベイマックスは健気なヤツで、度々「満足しましたか?」とヒロの具合を窺うのが、そのフォルムと相まって非常にかわいい。ちょこちょこ歩く仕草や、体に空いた穴をセロハンテープで補修する様子、ヒロを抱きしめるシーンとか、ツボを押さえた演出が目白押し。単純なのだが、終盤のベイマックスとの別れにはやはりグッと来た。

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