チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ピザボーイ 史上最凶のご注文

ルーベン・フライシャー監督作「ピザボーイ 史上最凶のご注文」("30 Minutes or Less" : 2011)[BD]

ピザ屋の配達員が体に爆弾を取り付けられ、銀行強盗をする様に脅迫されてしまい、爆弾を解除する為に悪戦苦闘する様を描くアクション・コメディ作品。

 

ニックは30分以内に配達できなければ無料になるピザ屋の配達員。しかし、届け先に間に合わずに自腹を切らされる事がしばしばで、薄給に喘ぐ。親友のチェットは学校の教師で、ニックの良き相談役であり、遊び相手である。ニックはチェットの双子の妹ケイトに好意を寄せているが、ある夜、ニックはケイトがアトランタのホテルの研修生に採用された為に町を離れる事を知り、意気消沈する。

不良中年ドウェインは、親友で子分的存在のトラヴィスと共に、働きもせずに遊び呆けている。元海兵隊少佐のドウェインの父は、退役後に宝くじで1000万ドルを当て、派手に浪費して豪遊しており、事ある毎に息子ドウェインの不甲斐無さを面罵する。ドウェインはその都度、父に憎しみを募らせていく。ある時、ドウェインは行きつけのクラブのストリッパーのジューシーに、父の遺産の件について明かし、残りは100~200万ドル程で、父が死ねば全部自分の物になる為に早く死んで欲しいという願望を漏らす。それを聞いたジューシーは遺産相続への協力と称し、報酬10万ドルで友人に父の殺害を依頼する事を提案する。ドウェインはジューシーに唆され、その気になる。

ニックはケイトがアトランタに移り、悪い男に言い寄られる事に対する危惧をチェットに伝える。チェットはニックを子供扱いしており、ケイトの事に構わぬ様に諭す。ニックが機嫌を損ねると、チェットはニックが元カノにフラれた直後にセックスした事と、更にニックの母の浮気をバラしたのが自分だと打ち明け、ニックを誂う。ニックはその事がきっかけで両親が離婚した事を知ると、自分の人生を台無しにしたチェットに憤慨し、卒業式の夜にケイトとセックスした事を明かす。チェットは妹の処女を奪った事に怒り、二人は取っ組み合いの喧嘩を始める。チェットはニックを負け犬と罵ると、ケイトに手を出さぬ様に命じる。ニックはチェットがネットでしか恋人を探せない事を詰る。チェットはニックに絶交を言い渡し、二人は決別する。

ドウェインはトラヴィスに父の殺害計画を明かすが、トラヴィスは殺しはやり過ぎだと難色を示す。ドウェインは大金を手にして日焼けサロンを開業し、密かに売春サービスを営む計画を披露すると、殺しに協力すれば共同経営に加えるとトラヴィスを誘う。ドウェインは10万ドルを工面する方法を模索する最中、爆弾の知識に長けるトラヴィスの発案で、ピザの配達員を捕まえ、爆弾を取り付け、銀行強盗を命じる事を思いつく。

ある夜、ニックは勤務終了直前に店長からピザの配達を命じられる。ニックは指定された人気の無い廃車処理場に到着すると、そこで待ち受けていた覆面をしたドウェインとトラヴィスに襲われ、昏睡させられる。

翌朝、目覚めたニックは、爆弾ベストを装着させられている事を知る。ドウェインは、ベストを脱いだら爆発する事、警察に話したら携帯で遠隔操作により爆発する事を告げ、ニックに銀行強盗で10万ドルを調達する様に命じる。ドウェインは爆弾の10時間のタイマーを起動すると、金と引き換えに解除の暗証コードを教えると約束し、ニックを解放する。ニックは早速、チェットが勤務する学校に駆け込むと、チェットに爆弾ベストを見せて事情を明かし、協力を請う。チェットはやむを得ず応じる事にする。一方その頃、ジューシーの恋人でギャングのチャンゴが殺しを請け負う為に町に到着する。

ニックはチェットと共に爆弾解除の方法を模索するが不可能だと悟り、銀行強盗を決意する。チェットは映画「ハートブルー」に倣い、マスクをして銃で脅し、窓口から現金を奪うだけだと説くと、馴染みの銀行が小さくて警備が手薄だと明かす。チェットは協力する条件として、ニックに今後ケイトに関する話をしない事とケイトと口を効かない事を要求し、ニックはそれに応じる。

二人はスーパーでマスクと玩具の銃を調達する。ニックは車で足が付くのを恐れ、チェットの親の友人フィッシャーの家にあるダットサンを盗む事を提案する。二人はフィッシャー宅のガレージに忍びこむが、その直後にフィッシャーが現れる。二人は咄嗟にマスクを付け、銃で脅してフィッシャーから鍵を奪うと、ダットサンに乗って逃走する。

ニックは強盗に臨む前に、ピザ屋の店長にくたばれと言って店を辞める事を希望する。店に着くと、ニックはチェットを欺き、店内には入らずにその場から離れ、ケイトに連絡してビルの屋上に呼び出す。ニックを追跡し、監視を続けるドウェインはニックの動向を訝り、爆破を目論む。トラヴィスはそれを制止すると、様子を窺うべくニックを尾行する。ニックはケイトと落ち合うと、セックスしていながら手放した事が間違いだったと悔やむと共に、自分の人生が今日で最後だと仄めかし、その前に会いたかったと告げてその場を後にする。ニックは店に戻ると、店長にくたばれという言葉と共に辞意を伝え、車に戻り、銀行へ直行する。

銀行に着いたニックとチェットは、計画通りに行員と客を銃で脅し、警備員から銃を奪う。二人は行員に金庫の10万ドルを袋に詰めさせると、脱出を図るが、その時、支店長が警報を作動させる。二人が店を出ると、警官が駆け付けるが、ニックが爆弾ベストを見せ、爆破すると威嚇すると、警官は逃走する。

二人はパトカーの猛追を躱しながら、ダットサンで街を疾走するが、不意を突かれてパトカーの衝突を受け、ダットサンは横転し、大破する。二人はダットサンを捨て、路地裏に逃げ込んだ後、バスに乗り込み、警察の追跡から逃れる。二人は強盗を首尾良くやり遂げた事に歓喜し、互いに最高の友達だと認め合い、和解する。

ニックは車に戻ると、ドウェインに連絡し、金の受け渡し場所を線路の架橋に指定される。ドウェインは金が工面できた事をジューシーに伝える。ドウェインは計画が予定通りに運んでいる事に気を良くし、金がジューシーに渡り次第、ニックを遠隔で殺す様にトラヴィスに命じる。トラヴィスは誰も傷つけないという事前の話と違う事に困惑する。

ニック達は指定された架橋に到着する。チェットは存在を関知されていない為、隠れて様子を窺う。程なく、チャンゴとジューシーが現れる。ニックは金を渡すと、爆弾ベストを見せて、解除コードを教える様にチャンゴに請い、教えないなら金を返す様に迫る。爆弾について知らされていないチャンゴは、ニックの態度に憤慨し、銃を突き付け、殺そうとする。その時、チェットが不意を突いてチャンゴに殴りかかり、昏倒させると、ジューシーを退け、二人は金を奪って逃走する。足が付かない様に自分を殺すつもりだと悟ったニックは、ドウェインに連絡し、コードを教えるまで金を渡さないと告げ、連絡を断つ。ニックはドウェイン達が金欲しさに焦ってコードを教えるはずだと高を括る。

激昂したドウェインは、チャンゴに頼らずに自分で父を殺す決意を示し、遠隔でニックを殺すべく、携帯の起爆コードを押す。しかし、トラヴィスが密かにコードを変えた事を明かし、ドウェインに正気では無いと説く。一方、チャンゴはコケにされた事に憤慨し、ドウェインに連絡する。ドウェインはニックが事態を混乱させたと伝え、弁解するが、チャンゴは契約を破棄し、ドウェインを殺しの標的にすると宣告する。トラヴィスは金をニックから奪取し、再び有利な立場に立つべきだとドウェインを諭すと、ニックの弱点であるケイトを誘拐してニックを脅す事を提案する。早速、ドウェイン達はケイトを拉致する。

一方、チャンゴはドウェインの自宅に侵入し、少佐と遭遇する。チャンゴは少佐に銃を突き付け、ドウェインの居場所を教える様に命じると、ドウェインが少佐を殺す為に自分を雇った事を明かす。少佐は忍ばせたペン・ガンでチャンゴの不意を突くが、急所を外した為に、逆に腹を撃たれる。チャンゴはドウェインの部屋で計画書を見つけ、廃車処理場の存在を知る。ドウェインはニックに連絡し、ケイトを拉致した事を明かすと、金を持って廃車処理場に一人で来る様に命じる。ニックはケイトに密かに会いに行った事をチェットに明かし、詫びると、二人はケイトを救うべく廃車処理場に向かう。

夜、二人は車で廃車処理場に到着すると、チェットは姿を隠す。ニックはドウェインと火炎放射器を装備したトラヴィスと対峙する。ニックはドウェインから教えられたコードを入力し、タイマーを解除して、ベストを外す。ニックは金とケイトの交換を終えると、ドウェイン達が自分を殺すつもりだと指摘し、狙撃手を雇った事を明かす。チェットはかつてニックが教師就任祝いに贈ったレーザーポインターで、照準を模してドウェインを照らす。ドウェインは本物の狙撃手だと誤解し、銃を捨てる。ニックがケイトを連れて車に戻ろうとすると、そこにチャンゴが現れ、ニックを殴り飛ばす。チャンゴはドウェインに銃を突き付け、金を要求する。ドウェインは金を差し出すが、チャンゴは足が付かない様にドウェインとトラヴィスを殺そうとする。トラヴィスはドウェインの指示でチャンゴに火炎を放射する。チャンゴは咄嗟に反撃してドウェインを負傷させ、更にトラヴィスの背負った燃料タンクを銃撃し、爆発させる。チャンゴは焼死し、トラヴィスは炎に包まれる。ニックはその隙に金を奪取すると、チェット、ケイトと共に車で逃走を図る。ドウェインはトラヴィスの火を消して、救出すると、トラックでニック達の追跡に向かう。ニックの車に追いついたドウェインは、銃でニックを殺そうとするが、その瞬間、トラックが爆発し、横転する。ニックは爆弾ベストを起動してトラックに忍ばせてきた事を明かす。ニックとチェットは金持ちになった事を喜ぶが、チェットが札束を確認した途端、ペイント弾が破裂し、夢は潰える。

その後、ドウェインは一命を取り留めた父親の金で、トラヴィスと共に日焼けサロンを開業する。

 

ソーシャル・ネットワークの直後に当たるジェシー・アイゼンバーグの主演作。4年程前の作品だが、最近のアイゼンバーグと比べると役柄のせいか随分と若々しく見え、演技派というよりイケメソぶりが際立つ。不運にも配達先で爆弾ベストを付けられ、銀行強盗を強要される事になり、友人の協力を得て本当に銀行強盗をやってのけてしまうというお馬鹿な内容だが、90分弱の内容で適度な笑いあり、カーアクションありで、テンポも良くて面白かった。チェット役のアジズ・アンサリとの軽妙なやり取りも痛快で、良いコンビっぷりを見せている。マイケル・ペーニャも結構多種多様な作品で見かけるが、名脇役の域に達していて欠かせない存在なんだよなぁ。

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