チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

10 クローバーフィールド・レーン

ダン・トラクテンバーグ監督作「10 クローバーフィールド・レーン」("10 Cloverfield Lane" : 2016)[BD]

何者かの襲撃により汚染された地上から逃れ、地下シェルターでの生活を強いられる事になった男女3人の行く末を描くSFサイコ・スリラー作品。

 

ニューオーリンズで服飾デザインを生業とするミシェルは、婚約者ベンとの口論の末に別れを決意し、車で街を離れる。その夜、多くの都市で原因不明の停電が相次ぐ中、ミシェルの車はルイジアナの田舎道を走行中に、何某かの衝突を受けて横転し、道路脇へ放り出される。

ミシェルはコンクリで覆われた密室のマットの上で、点滴を施された状態で目覚める。負傷した右脚は拘束具を経て手錠で繋がっており、監禁を悟ったミシェルは、隅に置かれた私物から携帯を手繰り寄せるが、そこが圏外だと判明する。そこへ部屋のロックを解いて、拳銃を携えた男が現れ、ミシェルに食事を差し入れる。その男、ハワードは逃して欲しいと哀願するミシェルに、自分が助けて介抱した事を明かすと、松葉杖を与え、それを使う様に促す。ミシェルはベンを通じて警察が探しに来るはずだと主張するが、ハワードは誰も来ないと説くと、手錠の鍵を与えて、部屋から出ていく。

ミシェルは手錠を外すと、ハワードを誘き寄せ、松葉杖で襲いかかる。ハワードはミシェルを取り押さえ、鎮静剤を注射し、制圧する。ハワードは地上は化学兵器核兵器によって大規模な攻撃を受け、全てが汚染され、人間が死に絶えた事、そこが自分の農場の地下に設えたシェルターである事、ミシェルの事故を目撃し、見過ごせずに救助した事を明かすと、外に出る事は適わないと説き、自分に感謝を示す様に促す。その後、ミシェルは部屋の外に出る事が許され、もう一人の生存者エメットと対面する。

ハワードは生活用品や娯楽品などの設備一式が揃った共用部、キッチン、ハワードの私室、バスルームなどを案内し、長期滞在を見越したシェルター内での暮らし方をミシェルとエメットに説く。ミシェルは警察に連絡し、状況を把握すべきだと提案するが、ハワードは無線が反応を示さず、無駄だと一蹴する。更にハワードは、エアロック構造となっている地上への出入り口にミシェルを案内する。ハワードは3つの錠前で閉じられた内側の扉を開けると、外側の扉の小窓を通じて、屋外で死んだ2匹の豚の惨状を見せ、それが外気に触れた結果だと説く。その際、ミシェルは屋外に停まっているトラックを見て、それが自分の車に衝突したものだと思い出す。

エメットは、ハワードがかつて海軍で衛星に関する部署にいた事、敵国からの攻撃に備え、シェルター作りに全財産を注ぎ込んだ事、自分はその作業に雇われて完成を見届けていた為に、仕事帰りに空に赤い閃光が走ったのを見て、閉める寸前のシェルターに押し入った事を明かし、ミシェルの誘拐の疑いを退ける。ミシェルは部屋の真上から車の音がしたと主張する。

その後、ハワードが夕食を用意し、3人で食卓を囲む。雑談の最中、ミシェルはハワードが腰に着けた鍵束を盗もうと画策する。ハワードは不穏な様子を察知すると激昂し、自らの親切心に背く様な態度を改める様に命じる。ミシェルはハワードが近づいた隙を見計らって鍵を盗み取る。間もなくハワードがそれに気付くと、ミシェルは咄嗟にハワードを瓶で殴りつけ、脱出を図る。ミシェルはエアロックの内扉を解錠し、外扉に手をかける。その時、皮膚が酷く爛れた女が車でやってきて、中に入れる様に請う。駆け付けたハワードは開けぬ様に命じる。女は少しガスを浴びただけだと説くと、ドアを開ける様に要求し、頭を扉に打ち付け始める。女は間もなく息絶え、ハワードはミシェルを部屋に連れ戻す。

ハワードはミシェルの車にぶつかったのが自分であり、攻撃の始まりを知って動転し、シェルターに戻りたい一心で無茶な運転をしていた事を明かすと、ミシェルに詫びる。ハワードは娘メーガンの服を着替え用に譲ると、先程死んだのが近隣に住む女レスリーだと明かす。ハワードはミシェルが殴った際にできた傷痕の縫合を求め、ミシェルはそれに応じる。また、ハワードはミシェルの車から持ち出してきた私物を返却する。ハワードはミシェルの仕事について知ると、メーガンが画家志望だった事を明かす。ハワードは一冊の本を持ち出し、その中に挟んであるメーガンの写真をミシェルに見せると、警告を無視して妻がメーガンをシカゴへ連れて行ってしまった事を嘆く。

エメットは人生における後悔について、ルイジアナ工科大の奨学生に決まっていたが、出発直前に不安が募り、大学行きを見送った事を挙げ、一方、ミシェルは粗暴な父親に虐げられて育った自分と、同じ境遇の女の子を助けてあげられなかった事を挙げて、それを嘆く。エメットは互いにシェルターに来た事に何かの意味があるはずだと説く。

3人は適度な距離感を保ち、和やかに共同生活を始める。ある時、突然、シェルターが振動し、外界からヘリらしき音が轟き始める。ハワードは衛星通信記録に解読不能なコードが増えている事を明かすと、地球外生物の可能性を主張し、生存者を探しているのだと推測する。間もなく、エアフィルター装置が故障し、ハワードは小柄なミシェルにダクトを通って装置を再起動しに行く様に命じる。

ミシェルは狭いダクトを抜け、別室へ移ると、装置を再起動する。ミシェルはその部屋から外界へ通じるハッチの小窓に、内側から「助けて」と血痕を交えて刻まれた文字を見つける。更にミシェルは、その真下に血の付着したイヤリングを見つける。ミシェルはそのイヤリングが、ハワードが示した写真でメーガンが付けているものと同一だと気付く。

ミシェルはメーガンがハワードの娘というのは嘘だと悟り、エメットに密かに相談する。写真を見たハワードはそれがメーガンでは無く、エメットの妹の同級生であり、2年前に失踪した事を明かす。2人はハワードが誘拐殺人犯だと確信する。ミシェルはシャワーカーテンを生地にして防毒スーツとマスクを製作する事を発案する。エメットはハワードに察知されない様に必要な道具を揃え、ミシェルはハワードの所有する本を参考にして、スーツとマスクの製作に着手する。エメットはハワードから銃を奪取した後、どちらかがスーツを着て、外へ助けに行く事を提案する。

ミシェルが部屋で秘密裏に製作を続ける最中、ハワードは2人に過塩素酸液体の入ったドラム缶をバスルームへ運ばせると、道具が盗まれた事を指摘し、2人に謀略について問い質す。エメットはミシェルを庇い、自らがハワードから銃を奪う為の武器を作ろうとしたのだと弁解する。ハワードはエメットを射殺すると、当惑するミシェルに2人きりで幸せな家族になれるのだと諭す。

ミシェルは尚もスーツとマスクの製作を続け、遂に完成させる。しかし、その直後にハワードはミシェルが部屋に隠したスーツを見つけ、ミシェルの企みを阻止しようとする。ミシェルは襲いかかるハワード目掛けて、ドラム缶を蹴り倒し、過塩素酸液体を浴びせる。その際に液体が電灯のケーブルを溶かし、発火する。ハワードは皮膚を溶解させながらも、執拗に襲いかかるが、ミシェルはこれを退け、スーツを携えてダクトを通過し、別室へ移る。

煙が充満し始めると、ミシェルはスーツとマスクを装着し、ハッチの鍵を叩き壊して、屋外へ逃れる。ミシェルは夕暮れ時の空に鳥が飛んでいるのを見て、マスクが不要だと悟り、取り外して無事を確認する。程なく、シェルターが内側から爆発すると、それを感知して、触手を備えた生物状の宇宙船が接近する。ミシェルはレスリーの車のドアを開けようとするも、アラームが鳴ってしまい、納屋に逃げ込む。それを聞きつけ、畑からエイリアンが姿を現す。エイリアンはミシェルの気配を察知し、納屋への侵入を図るが、ミシェルは納屋に横たわるレスリーから車のキーを手に入れ、アラームを消してエイリアンの注意を逸らす。ミシェルはその隙を見計らって、最寄りの屋敷に逃げ込もうとする。その矢先に、上空に宇宙船が飛来し、毒ガスを撒布し始める。ミシェルは再びマスクを装着し、これをやり過ごすが、エイリアンに再び察知され、ハワードのトラックに逃げ込む。ミシェルはマスクを剥ぎ取られながらも、エイリアンを車外に閉め出す。その直後、宇宙船が触手でトラックを掴み上げ、口腔部に引き寄せ始める。ミシェルは自宅から持参していた酒瓶で即製の火炎瓶を作ると、それを宇宙船の口腔内に投げ込む。宇宙船は直ちに爆発して墜落し、トラックは地面に落下する。辛うじて難を逃れたミシェルは、レスリーの車に乗り、その敷地「クローバーフィールド10番地」から走り去る。

ラジオは軍が南部海岸地区を奪還し、敵に対し優勢である事を伝えると、生存者はバトンルージュへ向かい、医療経験・戦闘経験のある者はヒューストンへ行って協力する様に促す。それを受け、ミシェルはヒューストンを目指す。稲光が上空に新たな宇宙船の影を照らし出す。

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