チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

狼男アメリカン

ジョン・ランディス監督作「狼男アメリカン」("An American Werewolf in London" : 1981)[BD]

米国人青年が旅行先の英国で狼男に襲われ、自らもまた狼男へと変貌し、ロンドンの街をパニックに陥れる様を描くホラー・コメディ作品。

 

米国人青年のデヴィッドとジャックは、休暇を利用して英国に旅行に訪れる。日が暮れる頃、二人は寂寥とした牧羊地帯にある小さな町イーストプロクターに辿り着き、暖を取る為にパブに立ち寄る。パブで寛ぐ町の住民達は二人を露骨に疎外する。ジャックは壁に描かれた奇妙な五芒星を見つけると、それが魔術に用いるものであり、映画の中で狼男に対する魔除けとして登場する事を明かす。ジャックは住民達にその五芒星について尋ねるが、その途端に雰囲気が緊迫し、居た堪れなくなった二人はパブを出ようとする。店主は外に出すべきではないと主張するが、客の一人は月に注意し、まっすぐ道を行く様に二人に促す。

二人はパブを出るとホテルを探す為に歩き始める。間もなく大雨が降り始め、二人はいつの間にか道から外れて荒野に立ち入る。その矢先にどこからともなく狼の鳴き声が轟く。二人は恐れ慄き、宛もなく歩みを進める。そこへ一頭の狼が現れ、ジャックに襲いかかる。デヴィッドは一旦は逃げ出すものの、翻意して引き返し、無残に引き裂かれて死んだジャックを見つける。その瞬間、デヴィッドもまた狼に襲われるが、そこへパブにいた住民達が駆け付け、狼を射殺する。深手を負ったデヴィッドは、薄れ行く意識の中、狼が人間の姿に変わって死ぬのを目の当たりにする。

三週間の昏睡状態の後、デヴィッドはロンドンの病院で意識を取り戻す。デヴィッドは襲われた時の記憶を失っており、担当医師ハーシュからジャックが死んだ事を聞いて錯乱する。ハーシュはデヴィッドに鎮静剤を投与すると、傷が深く出血が酷かった事を明かし、看護師アレックスに世話を任せる。程なく、二人の刑事が事件の捜査にやってくる。デヴィッドは犯人が伝えられている様な異常者では無く、狼だったと訴える。刑事は、犯人を目撃した者がいる事、またデヴィッドがショックを受けている事から、その証言を信用せず立ち去る。

デヴィッドは病室で養生する。アレックスは甲斐甲斐しくデヴィッドの世話をし、二人は俄に親しくなる。デヴィッドは悪夢に苛まれている事をハーシュに明かし、改めて犯人は狼だと訴えると、パブを調べる様に促す。ハーシュは怪物が町を彷徨いていれば噂になるはずだと説き、退院まで今しばらく辛抱する様に諭す。

デヴィッドは尚も悪夢に苛まれる。朝食時、体中をズタズタに切り裂かれた姿のジャックが病室に現れる。ジャックは死んだのは肉体だけであり、狼男の呪いが解けるまで魂が彷徨い続ける事を明かすと、その血を絶つ為に最後の狼男、即ちデヴィッドを殺さねばならないのだと説く。更に、ジャックは周りが生ける屍だらけであり、退屈で寂しいのだと嘆くと、デヴィッドに誰かを殺す前に自殺する様に求める。デヴィッドがナースコールで助けを呼ぶと、直ちにアレックスが駆け付ける。デヴィッドはアレックスにキスすると、ジャックが会いに来て、満月の夜に自分が狼男になると伝えたのだと訴える。アレックスはそれが悪夢だと諭す。

翌日、デヴィッドが退院すると、アレックスは行く宛の無いデヴィッドを自らのアパートに泊める。二人は肉体関係を持つ。その夜、デヴィッドがトイレに起きると、ジャックが腐敗の進んだ状態で現れる。ジャックは明日の夜が満月であり、狼に変身するという現実を認め、手遅れになる前に自殺する様にデヴィッドに求める。デヴィッドはそれを認めず、夢だと思い込もうとする。デヴィッドの話し声を聞いてアレックスが目を覚ます。デヴィッドは再びジャックが現れ、明日狼男になると告げられた事を明かす。アレックスは、デヴィッドがジャックの死に責任を感じ、幻想を見るのだと諭し、安心させる。

翌日、ハーシュはイーストプロクターのパブを訪ねると、満月の夜に起きた襲撃事件について住民に尋ねる。住民達は事件について口を噤み、ハーシュは要領を得ないと考えて帰ろうとする。ハーシュが店を出ると、一人の男がハーシュに対し、町が呪われているのだと説き、デヴィッドが今夜にも変身する為に危険だと警告する。そこへ別の住民が現れ、男を咎める。

アレックスは当直に出勤し、デヴィッドは留守番する。デヴィッドは暇を持て余し、夜を迎える。空に満月が昇ると、デヴィッドは突然激しい苦痛に襲われ、狼男に変身し、夜の街に飛び出す。一方、病院に戻ったハーシュは、アレックスにデヴィッドの様子について尋ねると、事件の記録が紛失している事、デヴィッドが病院に搬送された時には既に医者以外の誰かに手当されていた事、イーストプロクターの住民が神経を尖らせ、事件を隠そうとしている疑いがある事を伝え、ジャックが狼男の血を受け継いだ可能性について説き、心配する。デヴィッドは夜の街を徘徊し、六人の市民を惨殺する。

翌朝、デヴィッドは動物園の狼の檻の中で、裸の状態で目を覚ます。デヴィッドは人目を躱してアレックスの家に戻ると、昨夜の記憶が無い事をアレックスに明かす。ハーシュはアレックスに連絡し、デヴィッドを病院に連れてくる様に命じる。アレックスはデヴィッドと共にタクシーで病院に向かう。その最中、デヴィッドは運転手から六人の惨殺事件について聞き、自分の仕業だと確信すると、車から降りて警官に自白する。警官はそれを悪ふざけと捉えて、デヴィッドを退ける。デヴィッドはアレックスに自分の傍にいるのが危険だと訴え、その場から逃げ出す。ハーシュは刑事にデヴィッドの捜索を要請するが、刑事は狼男について疑義を呈す。

デヴィッドは米国の自宅に電話をかけ、両親が不在で妹レイチェルが出ると、家族への愛を言付ける。デヴィッドはその場で手首を切って自殺を図ろうとするが逡巡する。その時、デヴィッドは道路の向かいにジャックを見つけ、映画館の中に誘われる。デヴィッドは事件について何も覚えていないと訴える。ジャックはデヴィッドが手にかけた六人の生ける屍達を紹介する。六人はデヴィッドに殺された事への恨みを露わにし、自殺を促す。間もなく、夜が更け、満月が昇ると、デヴィッドは再び狼男に変身する。デヴィッドは観客とオーナーを惨殺する。そこへ騒ぎを聞きつけた警官が駆け付け、死体を貪る狼男と遭遇すると、直ちにシャッターを降ろして封鎖する。

程なく、警察の応援が駆け付ける。デヴィッドはシャッターを破ると、刑事を噛み殺して街に飛び出す。市民はパニックに陥る。ハーシュとアレックスは騒動の報せを受け、現場に急行する。警官隊は路地裏の行き止まりにデヴィッドを追い込む。アレックスは警官隊を掻き分け、デヴィッドと対峙すると、説得を試み、愛を訴える。デヴィッドがアレックスに飛びかかろうとした瞬間、警官隊はデヴィッドを射殺する。アレックスは人間の姿に戻ったデヴィッドの亡骸の前で慟哭する。

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