チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

暴走特急 シベリアン・エクスプレス

ブラッド・アンダーソン監督作「暴走特急 シベリアン・エクスプレス」("Transsiberian" : 2008)[DVD]

一組の夫婦が、シベリア鉄道での旅の途中、犯罪に巻き込まれていく様を描くスリラー作品。

北京でキリスト教の集いに参加した夫婦ロイ(ウディ・ハレルソン)とジェシーエミリー・モーティマー)は、旅行気分を満喫する為に、シベリア鉄道を利用してモスクワを経由し、アメリカへ帰国する事にした。車内でロイ達は、カルロス(エドゥアルド・ノリエガ)、アビー(ケイト・マーラ)のカップルと相部屋になる。カップルはやや怪しげな雰囲気だったが、ロイ達は共に時間を過ごす内に互いに親交を深めていく。そろそろ子供をと考えるロイに対し、ジェシーはまだその決断ができず、夫婦にはズレが生じていた。ジェシーはその事を悩んでおり、カルロスと二人きりになった時、そんな身の上話をする。カルロスはジェシーに、子宝祈願のマトリョーシカ人形を譲る。

途中駅のイルクーツクに着き、停車時間を利用して、ロイはカルロスと、ジェシーはアビーと駅を散策する。その最中、腹を割った話などをして、更に互いの事を知っていく。列車が出発した後になって、ジェシーはロイが車内に戻っていない事を知る。車掌に拠れば、ロイは乗り遅れた為に、次の便で追いかけるという事だった。しかし、次の便の到着は翌日になる事が分かり、ジェシーは途中駅のイランスカヤで下車し、ホテルで一泊してロイの便を待つ事にした。ジェシーを心配したカルロス達も、同じホテルに泊まる事になった。ロイの身を案じたジェシーは、ホテルから電話でロイを掴まえ、その安全を確認する。しかし、ロイはジェシーの心配を他所に、至って脳天気で、趣味の鉄道談義に夢中だった。ジェシーはそんなロイに少し苛立ちを覚え、カルロスに誘われるままに、地元の観光に出かける。

ジェシーとカルロスはバスに揺られ、辿り着いた先で廃墟と化した礼拝堂を発見する。乗り気で無かったジェシーも、その珍しい建物を見るや、夢中になってカメラに撮る。カルロスはジェシーにアプローチをかけ、ジェシーも初めはそれに乗り掛かるが、強引なカルロスを拒絶する余り、廃材で撲殺してしまう。我に帰ったジェシーは、茫然自失としながらも、ホテルに戻り、遅れて到着したロイと2人で列車に乗り込み、イランスカヤを後にする。

ロイは車内で、グリンコ(ベン・キングズレー)というロシアの麻薬捜査官と相部屋になっていた。グリンコはロイ達に、しばしばシベリア鉄道を利用した麻薬の運び屋が暗躍しているという話をする。その後、ジェシーは自身のバッグに大量のマトリョーシカが入れられている事を知る。グリンコの話と符号する点を見出したジェシーは、実はカルロス達は運び屋で、警察による発覚を逃れる為に、自分のバッグに入れたのだと確信する。ジェシーはグリンコに悟られない様に、マトリョーシカを処分しようと試みるが、失敗に終わり、グリンコはその姿を見て不信感を抱く。

ジェシーはカルロス殺害の事は伏せ、マトリョーシカの件のみ、ロイに打ち明け、2人でグリンコとその同僚のコルベックに説明する。一件落着の様に思われたが、途中駅で停車し、次に発車した後、ロイ達は自分達の客車から後方の車両が切り離されて、目的地とは別の場所に向かっている事を知る。コルベックは、実はマフィア組織の一員で、組織のコカインと、更に大金がカルロス達に奪われた情報を掴んでいた。コルベックはジェシーがカルロスからコカインだけでなく、大金も盗んだのではないかと睨んでいた。

列車は人気のない倉庫の側で止まり、ロイとジェシーはグリンコに詰問される。そこにはコルベックによって拷問され、瀕死のアビーもいた。グリンコ達の隙を見て、倉庫から逃げ出したロイとジェシーは、列車に乗り込む。鉄道オタクのロイはある程度の操作ができ、発車したものの不十分で減速し、コルベックに追いつかれてしまう。ジェシーはその場で初めて、カルロスを殺害した事を自白し、金には関与していないと主張する。その直後、列車は後続車両と衝突する。その車両には軍隊が乗りあわせており、転倒したジェシー達の車両の様子を覗いに来る。グリンコは自身がマフィアに関与している痕跡を嗅ぎ付けられぬ様に、コルベックを射殺し、姿を消す。

ロイとジェシーは救助され、モスクワの病院で治療を受けた後、アメリカに帰国する事になる。その直前、ジェシーは一命を取り留めたアビーと再会し、真実を告げる。後日、回復したアビーはジェシーに教えられた礼拝所に赴く。そこでカルロスの遺体を発見すると、ジャケットに隠された大金を回収する。彼女は全てを知っていたのだった。

 

邦題から受ける印象と、実際の内容は随分違う。暴走というのは終盤の1シーンを誇張して表現しているだけで、これを前面に出すのはちょっと酷いかなと。シベリア鉄道でちょっとした冒険気分を味わおうとした夫婦が、思わぬトラブルに巻き込まれ、おそロシアな思いをして、命からがら生還するというハナシ。結局、ジェシーはカルロス殺人の件を警察に知られること無く、ロイと共に帰国したが、まいっか。序盤からロイが妙に鉄ヲタぶりをアピールするなぁと思ったら、終盤に列車を起動して逃げるシーンがあって、なるほどそこに繋がるのねと納得。全体的に今ひとつパッとしないのが残念かな。

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