チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

健康で文化的な最低限度の生活(2)

柏木ハルコ著「健康で文化的な最低限度の生活(2)」(2015)

生活保護法第63条と第78条が1つ大きな論点となっている。就労で得た収入を役所に報告しなかったり、そもそも就労している事実を届け出ていなかったりすると、不正受給と認定されかねず、その場合、保護費の返還や、罰金の徴収となりうる。その辺を謳った条文で、「これ63の方で行けますかね」「いや78だろ」的な使い方をするらしい。真偽は定かではない。

作中では保護世帯で母子家庭のケースが登場し、高校生の長男が、役所どころか親にも知らせずにバイトをしていたところ、課税調査で収入を得ていた事がバレてしまう。数ヶ月分のバイト代から控除分を引いた金額を全額徴収する事になり、主人公の新米CW義経が上司と家族の間で板挟みとなり、対応に苦慮する事になる。役所の人間が何人か登場するが、これはやはり実態を取材し反映した人物像なのだろうか。福祉の世話になっていない、或いは世話になる事など無いと言い切れる人はヌルいと思うかも知れないし、逆に福祉に近い人にとっては辛辣と映るかも知れない。人生経験に乏しい若いCWにとっては、さぞ難儀な仕事だろうな。続きが読めるのは年末くらいかしら。