チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

インターンシップ

ショーン・レヴィ監督作「インターンシップ」("The Internship" : 2013)[BD]

失職した中年男2人組が、グーグルのインターンシップ・プログラムに参加し、正社員登用を目指そうと奮闘する様を描くコメディ作品。

親友同士のビリー(ヴィンス・ヴォーン)とニック(オーウェン・ウィルソン)は、時計販売店のセールスマンとして、日夜営業に精を出していた。ところがある日、会社が倒産し、2人は失職してしまう。帰宅したビリーは同棲中の恋人メーガンに愛想を尽かされる。早速、ビリーは職探しを始めるが、中年男にとって再就職は厳しい。一方、ニックは、義兄ケヴィンのベッド販売店スタッフとして雇われたものの、ケヴィンと反りが合わない。

ビリーはグーグルのインターンシップ・プログラムを発見し、ダメ元で面接に挑戦する様にニックに提案する。2人は共に、PCやITの知識にまるで乏しかった為、ニックは消極的だったが、ビリーの熱意に気圧される。2人は早速、図書館の共用PCからオンライン面接に臨む。面接担当が望む様な受け答えはできない2人だったが、選考委員の1人が多様性の観点から2人を推し、合格となる。

勢い勇んでグーグル本社を訪れた2人は、その社風に圧倒されると共に、インターンシップに参加する若者達との年齢差を痛感する。インターンシップは集まったインターンがチーム分けされ、各種プログラムでスキルを競った後、1チームだけ正社員登用される制度だった。インターン一同はまず各種セミナーを受講し、社風に慣れていく。その後、チーム分けが行われるが、ビリーとニックは若者達から疎まれ、チームを作れず余ってしまう。そこへ社員でマネジャーのライルが2人に声を掛ける。彼こそ選考委員会で2人を推した男だった。ライルは2人の他に余ったステュワート、ネーハ、ヨーヨーの3人を合わせ6人のチームを作るが、どれもクセのある若者だった。一方、ビリーとニックを露骨に蔑むグレアムは、優秀な学生だけで固めたチームを作る。以後、チームはマネジャーのチェティの課すプログラムにチャレンジしていく。

ビリーとニックは、ライルがダンス教室のインストラクターに好意を寄せている事を知る。ニックはマネジャーのダナに一目惚れし、アプローチを試みるが、冷たくあしらわれる。

チームは最初の課題であるデバッグチャレンジに臨む。知識がからっきしのビリーとニックは、作業中の学生達に疎まれ、邪魔者扱いされる。チャレンジはグレアム・チームが勝利する。次のクィディッチチャレンジでは、ライル・チームの6人は結束して善戦するものの、グレアムの卑怯な手で敗けてしまう。ニックはダナに再度アプローチをかけるが、いなされる。

アプリ作成チャレンジが始まり、6人は意見を出し合うが、その過程で、ビリーとニックは学生達が現実的で夢や希望に乏しい実情を知る。2人はチームを誘い、気分転換の為に街へ繰り出す。2人に導かれ、ストリップクラブを訪れたチームは、初めて体験する世界でハメを外して楽しむ。そのクラブで、偶然にもライルは好意を抱いているインストラクターと出会う。ライルはビリーに促され、インストラクターにアプローチし、親しくなる。そこへ絡んできた男達とチームの間で諍いが生じ、騒動を起こしてしまう。チームはクラブを追い出されるが、メンバー同士の絆が深まる。ニックが、飲酒時のメール送信前のテキストチェックを行うアプリを発案し、早速チームが作成したところ、他チームのアプリを抑え、圧勝する。

その後、チームはチャレンジを順調にこなしながら、結束を固めていく。ニックはスキルアップしていき、ダナに評価される様になる。そんな時、2人はかつての会社の社長から、老人ホームへの車椅子の営業をオファーされるが、断る。ニックは意を決してダナをデートに誘う。グレアムはビリーを嘲り、ライル・チームの敗北を予告する。

ヘルプライン・チャレンジを翌日に控え、チームは知識に乏しいビリーが不安の種だった。夜、ニックはダナとデートをし、一夜を共にする。一方、ビリーは徹夜で勉強を続けていた。そこへいつもヘッドホンをつけて、人を避けている男と出会う。男はビリーの知識不足を認めながらも、人を惹きつける力を高く評価する。翌日、徹夜で勉強したビリーは、巧みな話術でヘルプラインをこなすも、開始時にログインするのを忘れていた為に、チーム全体の採点がゼロになってしまう。ビリーはチームの足手まといとなる事に負い目を感じ、本社から去ってしまう。ビリーはその足で、車椅子の営業に加わる。

インターン最後の課題である営業チャレンジが始まると、ニックはビリーを呼び戻しに行く。ライル・チームは老舗ピザ店で営業に挑むが、店のオーナーが難色を示した事で、苦戦する。一方、グレアム・チームは順調で勝利を確信していた。そこへニックと共にビリーが到着し、巧みに交渉を進める事で契約に漕ぎ着ける。結果発表の時間となり、ライル・チームは滑り込みで間に合う。ライル・チームの契約は一件のみだが、フランチャイズ化の可能性を見出され、勝利する。人と情報をつなぐ事の重要さを評価されたのだった。これにグレアムは強く異議を申し立てる。そこへグーグルサーチ責任者のアンダーソンが登場する。なんとあのヘッドホン男だった。アンダーソンは、ワンマンプレーでは無く、チームで団結して物事を成し遂げる「グーグリネス」を説く。結果、ライル・チームのメンバーの正社員登用が決まる。学生達は卒業後、再び戻ってくる事を約束して別れ、ビリーとニックは希望を膨らませ、社屋を後にする。

 

ITやネットの知識に乏しいおっさんコンビが、何を血迷ったかグーグルのインターンシップに挑戦するという、なんとも荒唐無稽なハナシ。いくらなんでも無理があるだろうという設定と、おっさんコンビがそこまで魅力的で無いのとで、折角グーグルという愉快なおもちゃ箱を舞台にしていながら、可も無く不可も無い無難なコメディに仕上がってしまっているかなという印象。いくら多様性を重んじるとは言っても、さすがにノースキルのおっさんじゃリアルで爆死するでしょと。プロットは王道路線だが、中途半端にエロ要素があったりして、グーグル的にこの内容どうなの?って思ってしまった。しかし、ヘッドホン男がエライさんだとは唯一意外だった点かな。

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