チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界

ジェイソン・ライトマン監督作「ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界」("Men, Women & Children" : 2014)[DVD]

親子や男女の関係を通して、ネットに繋がりを求める人間の姿を描く群像劇コメディ・ドラマ作品。

ドン、ヘレン夫妻は倦怠期を迎え、徐々にセックスから遠のく。ドンはポルノサイトで性欲を解消しようとするが、自分のPCがマルウェアに感染した為、密かに高校生の息子クリスのPCを借りる様になる。クリスは10歳でポルノに目覚め、それ以来、普通の刺激では勃起しない様になる。ティムはクリスの所属するフットボール部の主力選手だったが、突然退部する。教員は慰留するが、ティムは母リディアが父ケントと離婚し、家を出て行った事がきっかけで、喪失感や虚無感に苛まれていた。それ以来、ティムはオンラインRPGに没頭する様になるが、フットボール部員からは退部を詰られる。元フットボール選手のケントは、自分の離婚がティムに与えた影響を憂慮する。チアリーディング部に所属するハナは、タレントを志望しており校内では人気者だが、その一方でヤリマンだと噂される。母ドナはハナの夢を叶える為にウェブサイトを立ち上げるなど、精力的に活動する。ハナは、ロスのタレント発掘番組のオーディションに応募する。同じくチアリーディング部のアリソンは、片思いを寄せるブランドンに気に入られようと、絶食ダイエットに励む。ブランディは、厳格な母パトリシアにより、スマホ、PCで行うメールやSNSの送受信を隈なくチェックされており、男友達すら作れない息苦しい生活を送る。

ティムは孤独なブランディーに好意を抱き、自身の悩みと虚無感を話し、自分を捨てたリディアとFacebookで連絡を取っている事を打ち明ける。その夜、ティムはFacebookブランディーにメッセージを送るが、ブランディーが確認する前にパトリシアが削除する。情熱に飢えるヘレンは出会い系サイト「アシュレイ・マディソン」に登録し、浮気相手と接触を図る。一方、ドンも娼婦エスコート・サービスに登録し、理想のセックス相手を探す。

パトリシアが、子供達の親に呼びかけて、ネットの安全性に関する集会を開き、ドナとケントらが参加する。会が終わると、互いにシングルのケントとドナは意気投合し、ケントはドナをデートに誘う。メル友同士のクリスとハナは、授業の課題でコンビとなり、距離が縮まる。ハナは自分のセクシーな写真を掲載している個人サイトのアドレスをクリスに教える。ティムはFacebookで、リディアが婚約相手と、充実した生活を送っている事を知り、ゲームで鬱憤を晴らす。程なくして、ティムはリディアのアカウントからブロックされる。ドンはヘレンをセックスに誘い、ヘレンは渋々応じる。

ティムは学校でブランディーにメッセージを無視した件について尋ねる。ブランディーはパトリシアの監視の事を伝えると、パトリシアに知らせていないTumblrの存在を打ち明けると、コスプレで自分を自由に表現する唯一の場と称して、アドレスを教える。ティムはリディアが婚約した事による、複雑な胸の内を明かす。ティムとブランディーは互いに悩みを共有する事で、より親密になる。アリソンは友人と共にブランドンの家に訪れ、二人きりになると初めてのセックスをする。ドナの元にハナのオーディションの合格が伝えられ、ハナはテレビ出演が決まった事に感激する。

ヘレンは妹の家に泊まると偽り、サイトを通じて知り合った男と会う事にする。その夜、ヘレンはホテルで男と落ち合い、意気投合すると、セックスをする。一方、ドンもサイトで指名した娼婦と会い、セックスをする。クリスは15歳の少年らしく、ハナでイケる様になりたいと、試行錯誤し奮闘する。ケントはドナとデートをし、互いの境遇を語り合うと、ドナに思いを伝える。パトリシアは夜中、友人宅へ行くと言って出かけたブランディーを心配するが、夫レイから一夜くらい解放してやるように諭される。ブランディーは友人にアリバイ作りを協力してもらい、ティムと町外れの採掘場で二人きりの時間を過ごす。

ティムは学校でフットボール部の敗因だと責められ、詰られる。ティムが無視していると、一緒にいたブランディーに危害が及び、激昂したティムは相手に殴りかかる。ティムはカウンセラーにのめり込んでいるゲームの事や、唯一の友達ブランディーの事について話す。更に虚無感を打ち明けた事で、抗鬱剤を処方される。パトリシアはブランディースマホGPSを追跡し、ブランディーがティムの家に寄り道している事を知る。

ヘレンとドンは共に浮気を繰り返す。ある日、アリソンは校内で出血し、病院に搬送される。医師は子宮外妊娠の末、ダイエットによる栄養失調で流産した事を告げる。アリソンは流産をブランドンにメールで伝える。ハナはPRビデオの編集をクリスに依頼する。その流れで2人はセックスしようとするが、クリスが勃起できずに失敗に終わり、気不味くなる。

翌日、ハナがクリスとのセックスを口外した為、校内に知れ渡る。クリスはハナに理由を問い質すが、ハナは性的な問題を抱えるクリスと付き合えないと突き放す。ドンは自宅のPCのアクセス履歴から、ヘレンがアシュレイ・マディソンで浮気をしていると悟る。その後、ヘレンは再び妹の家に泊まるとドンに告げ、浮気を企てる。ドナはハナのテレビ出演がキャンセルになったと連絡を受ける。ハナの個人サイトに掲載した写真と、更にドナが有償で撮影させていた事が問題視されたのだった。ドナはケントに相談し、しばらく時間を置くことに決める。その後、ドナはハナに事実を伝え、ウェブサイトを閉鎖したと告げる。ハナが激昂の余り、ドナを詰ると、ドナはハナに平手打ちする。ヘレンは浮気相手と密会しているバーで、ドンと出会す。

パトリシアはブランディーのIM・チャットのログをチェックし、Tumblrの存在と、ティムとの親密な関係を知ると、データを全て消去し、パスワードを変更する。そこへ帰宅したブランディーは憤慨し、パトリシアを異常だと詰るが、スマホを没収される。ケントはティムのPCでゲームの実態を知ると、ティムにフットボール部に復帰する様に命じ、ゲームを解約した事を告げる。絶望したティムは、ブランディーにメールで連絡を取ろうとするが、パトリシアがブランディーに成り済まし、ティムに絶縁を言い渡す。ティムは抗鬱剤を一気に飲み干し、自殺を図る。ブランディーは自宅を抜け出し、ティムの家を訪ねると、昏睡状態のティムを発見する。病院に搬送されたティムは一命を取り留める。アリソンはブランドンの家に強引に呼び出されるが、窓ガラスを割って決別する。

ドンは朝帰りしたヘレンを自宅で迎え、理解を示すが、ヘレンはドンのその姿に戸惑う。ティムは意識を取り戻し、ブランディーが夜通し寄り添う。ブランディーを追って、病院に辿り着いたパトリシアは、ティムの姿を見て、自分の過ちに気付き、涙する。帰宅したパトリシアはPCの監視装置を取り外す。

 

 

ジェイソン・ライトマンの作品はどれも鑑賞後感が絶妙で好きなのだが、本作も例に漏れずな内容で、非常に上質な群像劇だった。大別して5つの家族が登場し、それぞれに事情が異なる背景がある。親世代と子供世代で、各々の登場人物の役割がハッキリしているから、僕くらいの齢のおっさんだと親にも子にも共感できてしまう。SNSだったり、MMOだったり、出会い系サイトだったりと、ネット上で隆盛を極める各種サービスが、物語の核として効果的に使われており、現代を生きる「僕ら」のリアルを、そのまま切り取ってきたかの様で、実に見応えがある。ま、ジェニファー・ガーナーローズマリー・デウィットといったアラホー美熟女が目当てでもあったのだが(笑)期待の若手ケイトリン・ディーヴァーも良いんだよね。それとアンセル・エルゴートも。しかし、クリスがフットボール繰り抜いて簡易オナホ作るシーンは笑ったなぁ。まだ15歳だぜ。

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