チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

チャイルド・プレイ/チャッキーの種

ドン・マンシーニ監督作「チャイルド・プレイチャッキーの種」("Seed of Chucky" : 2004)[DVD]

チャッキーとティファニーが我が子と出会い、3人揃って人間に魂を移そうと企てる様を描くコメディ・ホラー作品。

チャッキーとティファニーの間に誕生した子供は、腹話術師サイクスに拾われた後、英国へと渡る。6年後、シットフェイスと名付けられたその子は、田舎町でサイクスに見世物とされ、不遇を強いられる。孤児のシットフェイスは、気弱で心優しい性格でありながら、心の内に潜む殺人犯の本性に怯える。同時に、シットフェイスは自分が何者で、誰が親なのかを知らず、苦悩し続け、左手首に刻印されたメイド・イン・ジャパンの刻印を、唯一の手がかりと考える。

その頃、チャッキーとティファニーによる連続殺人事件は巷で都市伝説と化しており、ハリウッドで映画化が決定し、精巧な人形が作られ、撮影が始まる。主演のジェニファー・ティリーは、ジュリア・ロバーツに露骨に対抗意識を燃やし、作品に恵まれない事を付き人のジョーンに愚痴る。丁度その頃、ヒップホップスターにして、映画監督のレッドマンが、聖書を元にした作品のメガホンを取る事になる。レッドマンが主演女優を探していると知ったジェニファーは、主演の座を射止める為に、早速、レッドマンとの接触を試みる。

シットフェイスは映画の番宣をテレビで見て、チャッキー人形の手首にメイド・イン・ジャパンの刻印を発見し、チャッキーとティファニーが両親だと確信する。その夜、シットフェイスはサイクスの監禁から逃れ、単身、英国からロサンゼルスに渡ると、配送車の荷物に忍び込み、スタジオの中へ侵入する。ジェニファーはレッドマンと会い、主演の第一候補がジュリアだと知ると、レッドマンを誘惑し、夜に自宅で会う約束をする。

シットフェイスは倉庫の小道具の中に、チャッキーとティファニーの人形を発見すると、生まれた時に持たされたお守り「ダンバラの心臓」に記された呪文を読み上げる。すると、人形に魂が宿り、2人は復活を果たす。チャッキーはシットフェイスの醜い容姿を罵るが、自分の手首と同じ刻印を見せられ、我が子だと気付く。そこへ道具係の男が入ってくると、チャッキーとティファニーは男を惨殺する。失禁したシットフェイスを見て、チャッキーとティファニーが性別を確認すると、シットフェイスには性器が無い事を知る。シットフェイスを男だと考えるチャッキーはグレンと名付け、逆に女だと考えるティファニーはグレンダと名付け、対立する。そこへジェニファーが入ってきて、男の死体を発見し、絶叫する。

死体の第一発見者となった事で、ジェニファーは渦中の人となる。ティファニーはジェニファーにゾッコンとなり、彼女の体を奪うべく、帰路に就くジェニファーのリムジンに3人で忍び込む。ティファニーは、チャッキーをレッドマンに、シットフェイスをジェニファーに代理出産させ誕生した子に移そうと企てる。

ジェニファーの屋敷に侵入すると、シットフェイスは2人に殺人の理由を尋ね、殺人鬼になる事を忌避する意思を明かす。ティファニーはシットフェイスの考えに感化され、殺人を躊躇い、シットフェイスの為に殺人を止めるべきだと、チャッキーに提案する。チャッキーは本心とは裏腹に、理解を示す。

ジェニファーは、レッドマンとセックスして主役の座を奪おうと画策するが、ジョーンが反対した為、ジェニファーはジョーンをクビにして追い出す。レッドマンが到着すると、チャッキーは人工授精用の精液を用意する為に、ティファニーにオナニーを促される。ティファニーは隙を見て、レッドマンとジェニファーを殴打して気絶させる。その一部始終を、敷地内に侵入したパパラッチが撮影し、逃げ出す。ティファニーがジェニファーの体内に精液の注入を始めると、チャッキーはシットフェイスを連れ出し、パパラッチを車で追跡する。チャッキーとシットフェイスは現像室に侵入し、正体を知ったパパラッチを惨殺する。チャッキーはシットフェイスの手柄を称えると、死体と共に記念撮影をする。

翌朝、ジェニファーとレッドマンは何事も無かったかの様に目を覚まし、それぞれ仕事に向かう。ティファニーは殺人依存症から逃れる術を模索する。ブードゥー妊娠ゆえに、ジェニファーの体には即座に兆候が現れ始め、ジェニファーはレッドマンに妊娠を伝える。しかし、レッドマンパイプカットをしている事を明かし、妊娠はあり得ないと一蹴すると、妊婦は主演にできないと言い渡す。その時、警察から連絡があり、ジェニファーはパパラッチ殺しの件で事情聴取に呼ばれる。ティファニーは殺人衝動が抑えきれず、レッドマンを惨殺すると、遺体を隠す。シットフェイスはその現場を目撃するが、ティファニーに口止めされる。

翌朝、目覚めたジェニファーは腹が大きくなっているのを見て、驚愕し、ジョーンに事情を伝えようとする。しかし、ティファニーが通話を妨害し、チャッキーがジェニファーに襲いかかり、ベッドに縛り付ける。不意にティファニーは、チャッキーがシットフェイスと撮った写真を見つけ、約束を破った事を詰り、チャッキーと口論になる。その時、シットフェイスが、精神分裂で両方の性別を併せ持っている事を認めるも、殺人鬼にはなりたくないと訴える。チャッキーは偶然、クローゼットに隠されたレッドマンの死体を見つけ、ティファニーを詰る。ティファニーはチャッキーを移す体を、リムジンの運転手スタンに変更すると、ジェニファーの声色を使ってスタンを呼びつける。

ジェニファーの出産準備をした矢先に、ジェニファーの身を案じたジョーンが屋敷に駆け付ける。チャッキーが手を下す前に、ティファニーの格好をしたシットフェイスがジョーンに火を放って殺し、殺人鬼の本性を露わにする。ティファニーがシットフェイスを叱りつけ、平手打ちを食らわせると、シットフェイスは正気を取り戻す。

その後、ジェニファーは立て続けに男の子と女の子を産み、一同は予期せぬ双子に戸惑う。ティファニーはシットフェイスの2つの人格を双子にそれぞれ移す事を決めるが、その矢先に異変を察知した警察が屋敷に駆け付ける。ティファニーは、呪文をかける様にチャッキーを急かすが、チャッキーは突然、嫌気が差し、不死身の人形のままの方がマシだと開き直る。ジェニファーとしての人生に憧れるティファニーは反駁し、チャッキーと決別を告げる。憤慨したチャッキーが、ジェニファーに包丁を投げつけると、スタンが身を挺してジェニファーを庇って死ぬ。そこへ警察が現れ、ジェニファーは双子と共に病院に搬送される。

ティファニーはジェニファーの点滴に薬剤を注入し、昏睡させると、お守りを掲げ、呪文を読み上げる。そこへチャッキーが襲撃に現れ、斧でティファニーを殺す。憤慨したシットフェイスは、奪った斧でチャッキーの体を八つ裂きにして殺す。

5年後、ジェニファーと魂の交換に成功したティファニーは、双子にグレン、グレンダをそれぞれ移し、ジェニファーとして華やかな生活を送る。グレンは温厚に、グレンダは粗暴に育ち、ティファニーは尚も衝動の赴くままに殺人を続ける。ある日、グレン宛に差出人不明の荷物が届く。グレンが開封すると、中に入っていたチャッキーの右腕がグレンに襲いかかる。

 

 

5作目はドン・マンシーニ自身がメガホンを取り、前作に輪をかけた痛快コメディ路線に仕上げている。前作のラストに誕生した赤子は、英国で6年間、腹話術人形としてこき使われて来たのだが、チャッキーとティファニーの間にできた子にしてはとてもブサイクで、名前がシットフェイス・・・酷い(笑)。しかもなぜかトランスジェンダーの様な性格で、善悪が拮抗しており、ずっと苦悩し続けてきたという、なんとも可哀想な子である。しかし、どうしても愛せない容姿なのも事実だ。チャッキー、ティファニーともども、残忍ながらも愛くるしさを宿しており、感情移入ができるのだが、その点、シットフェイスはツライ。やはり容姿は大切なのだと痛感する。本作で愉快なのは、ティファニーの声を入れているジェニファー・ティリーが、本人役の女優として登場している点で、実に巧く演じ分けていると思う。前作ではチャッキーとティファニーのセックスシーンがあったが、今作はチャッキーのオナニーシーンがあって、シルエットだけだが、本当に扱いていて笑った。このシリーズ、ハマってしまったなぁ。なぜBDボックスを売らないんだろう。

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