チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

100年後…

J・S・カーダン監督作「100年後…」("Wicked Little Things" : 2006)[DVD]

鄙びた土地に引っ越してきた家族が、かつて炭鉱事故で生き埋めとなり、死霊と化して彷徨う子供達に翻弄される様を描くホラー作品。

 

1913年、ペンシルベニア州アディタウンのカールトン炭鉱では、移住者の子供達が過酷な坑内労働を強いられていたが、炭鉱オーナーのカールトンが、ダイナマイトを用いた無慈悲な掘削を作業員に命じた事で、大勢の子供達が生き埋めにされた。

長い年月を経て、現代。カレン・タニーは夫を長い闘病の末に亡くし、金が尽きたのに伴い、アディタウンに程近いカールトン地区にあるタニー一族の家を相続すると、二人の娘、高校生のサラと幼いエマを連れて引っ越しを決意する。カールトン地区への道中、カレン達はアディタウンの雑貨店に立ち寄った直後に、道路を横切る男を轢きそうになる。男はその場から立ち去り、道路には男が落とした瓶から飛び散った血液が残る。

カレン達は人里離れた、鬱蒼とした森に囲まれた場所に立つ、古びた2階建てのタニー家に到着する。ドアは鍵が開いたままで、更に血の様なものが塗られた跡があり、カレン達は不信感を抱く。カレンが電源を入れ、3人は埃まみれの屋内の様子を調べて回る。サラとエマは気味悪がって帰りたいと嘆くが、亡き父を失ったカレンの悲しみを汲んで、気持ちを慎む。3人は掃除を後回しにし、同じベッドで眠りに就く。カレンはツルハシを持った少年に襲われる夢を見て飛び起きる。その直後、カレンはドアの開く音を聞き、様子を窺いに行くと、何者かが去っていくのを目撃し、更にドアに塗られているのが血だと確認する。

翌日、カレンはタニー家に電話線が来ておらず、更に携帯も不通だと知る。カレンはサラを雑貨屋へ買い出しに遣ると、水道業者のトンプソンを呼んで、止まっている水道管の修理を依頼する。カレンは地下室の遺品の中から子供の集合写真を見つける。トンプソンはそれがカールトン炭鉱で働いていた子供達だと明かす。カレンは写真と共に見つけた当時の新聞記事から、周辺の山全てを所有していたエバン・カールトンが炭鉱事故で不起訴となった事を知る。一方、一階でぬいぐるみと遊んでいたエマは、どこからともなく聞こえてくる女の子の笑い声に誘われ、家を出て森へ足を踏み入れる。

トンプソンは事故に遭った家族の一つ、ハンクス家の男がアディタウンに住んでいる事と、カールトン家の最後の子孫が土地を買収しにやってきており、カールトン家の屋敷を取り壊してリゾートホテルを建設しようとしている事をカレンに明かす。カレンはエマが屋内にいない事に気が付き、森へ探しに行く。一方、サラは雑貨屋の前で地元の高校生ティム、ショーン、リサと知り合い、意気投合する。

エマは女の子の声に誘われ、廃棄された炭鉱の入り口に辿り着き、中に入ろうとする。カレンは動物の死肉が吊り下げられた異様な森の中を抜け、炭鉱に到達し、そこでエマを発見する。エマはメアリーを探していたのだと主張するが、カレンは二度とここへ来ない様に約束させる。

カレンはエマを連れて家に戻ろうとするが、森で道に迷い、日が暮れる。一方、タニー家から帰路に就いたトンプソンは、道を横切る少年を避けようとして事故を起こす。そこに少年の死霊が現れ、トンプソンをスコップで殴り殺す。

カレン達はタニー家と同じ様にドアに血を塗った家に辿り着く。そこにハンクスが現れ、カレンは炭鉱跡に行った帰りに迷った事を明かす。ハンクスは帰り道を教えると、森に立ち入らぬ様に命じる。また、ハンクスはタニー家のドアに血を塗ったのが自分だと明かし、それでしばらく持つと説く。カレンはその真意を図りかね、土地の風習だと理解を示すも拒絶する。

カレンとエマは無事に帰宅し、サラと共に夕食を囲む。エマはメアリーと友達になった事を明かす。サラはティム達から聞いた、炭鉱で生き埋めになった子供達が死霊として現れ、夜に徘徊して人間を食べるという話をして、エマを怖がらせる。

食後、サラはティム達と遊びに行く。カレンはエマを寝かしつけた後、地下の遺品から炭鉱の記事を探す。その最中、カレンはどこからともなく子供達の囁き声を聞く。家の前には死霊と化した子供達が集うも去っていく。物音を聞きつけ、調べに向かったカレンは、ドアが開いているのを発見すると、慌てて二階で眠るエマの無事を確認するが、メアリーの死霊が密かにエマの寝室に忍び込む。

一方、ハンクスは家畜の豚をカールトンの屋敷の前に野ざらしにし、生け贄に処する。程なく、死霊の群れが豚を嬲り殺しにして貪り食う。サラはティムと親密になった後、門限の11時前に帰宅する。カレンは地下で見つけたタニー家のアルバムをサラと共に開く。カレンは夫との馴れ初めを語ると、夫が家族の事をまるで隠す様に何も話さなかったと明かす。

翌日、カレンは雑貨屋でカールトンの末裔ウィリアムと遭遇する。エマはメアリーから聞いた話として、メアリーはカレンを傷つけるつもりはないが他の人は分からない事、またメアリーがかつてタニー家のベッドで寝ていた事を明かす。カレンは帰宅すると、エマのベッドのマットレスに誰かが使っていた様な不可解な染みが付いているのを確認する。

その後、カレンはエマが再び森に近づこうとしているのを見つけ、制止する。エマはメアリーが森から家に帰ってきたいのだと訴える。カレンはエマがぬいぐるみでは無く、黒焦げた人形を持っている事を問い質し、エマはメアリーと交換したのだと主張する。その時、カレンは森の向こうから男の声を聞きつけ、その所在を明らかにすべく、サラにエマを任せて様子を窺いに行く。

程なく、カレンはカールトンの屋敷に辿り着き、屋敷の前ではらわたの散乱した豚の死骸を発見する。カレンは廃墟と化した屋敷の中でカールトンと遭遇し、素性を明かす。カールトンはそこが私有地だと咎めると、タニー家から二週間で出て行く様に通告する。カレンは家を相続し、権利証もあると主張するが、カールトンはそれが賃貸の権利に過ぎないと説くと、動物の死骸を置かぬ様にハンクスに伝える様に命じて、その場を後にする。

カレンは再びハンクスの元を訪ねる。ハンクスはその土地の全てをカールトンが所有している事を明かす。カレンは弁護士を雇って戦う事を提案するが、ハンクスはカールトンが死にでもしない限り無駄だと説く。カレンは豚の死骸について尋ねると、ハンクスはカールトンに復讐する事に飢えた子供達の死霊が、カールトンの血を求めて毎晩やって来る事を明かす。一方、サラはティム達と車で遊びに行く。

その夜、カレンは帰宅すると、再びアルバムをめくり、生き埋めになったハンクスの祖先ケイレブの写真と、更にタニー家の祖先メアリーとその兄ライアンの写真を見つける。カレンは写真の中でメアリーが持っている人形が、エマが交換したと称する人形と酷似している事に気付く。

その頃、カールトンの屋敷の前で実地調査を行う業者の男が死霊の群れに惨殺される。程なく、死霊の群れはサラ達の乗った車を襲撃し、ショーン、ティム、リサを嬲り殺しにして貪り食う。サラは命からがら車でその場から脱出し、自宅に逃げ帰ると、カレンに子供達の死霊に襲われた事を明かす。カレンは寝室にエマがいない事に気づくと、サラと共に森へ探しに行く。

二人は暗闇の中、懐中電灯一つでエマを探し続け、やがて炭鉱に辿り着くと、坑内に立ち入る。二人がエマを呼ぶ声を死霊の群れが聞きつけ、炭鉱前に集結する。エマを見つけられず、外に出たカレン達はそこで死霊の群れと遭遇すると、ハンクス家を目指して逃走する。二人はその途中の道路で通りがかったカールトンに助けを求め、車に乗り込む。間もなく、死霊の群れが車を取り囲み、作業道具で襲いかかると、カールトンは車を動かせなくなる。カレンとサラは車を諦め、ハンクスの家に直走る。カールトンと相棒の男は銃で死霊の撃退を図るが、相棒の男は死霊の餌食になる。

ハンクスはカレン達を家の中に匿うと、死霊達は凶暴だが同じ血縁を襲わない為に、エマが今夜無事なら朝には戻るという見立てを示す。そこにカールトンが助けを求めてやって来る。ハンクスはカールトンを閉め出したまま死霊の餌食にしようと企てるが、カレンはカールトンを助ける様に強く促し、ハンクスはカールトンを中に入れる。

死霊が姿を消す夜明けまで一時間となり、ハンクスは外のトラックで逃走する事を提案する。その時、死霊の群れが家に到達し、侵入を図ろうとする。ハンクスとカールトンは死霊を銃で退け、カレン達はトラックに駆け込む。一方、カールトンは隣接した納屋の二階に逃げ込む。トラックが故障で動かない事が分かると、ハンクス達もまた納屋に逃げ込む。間もなく死霊の群れも納屋に侵入する。ハンクスは因果応報を説き、身動きせずに黙ってカールトンを差し出す様にカレン達に促す。死霊達はカレン達の前を素通りすると、二階へ向かい、カールトンを嬲り殺しにする。

程なく、カレン達の前にエマが姿を表す。カレンは死霊達に見守られながら、エマの元へ向かう。エマは死霊がもう誰も傷つけないと約束してくれたと説き、長い間、友達がいなかったというメアリーと遊んでいたのだと明かす。カレンはエマは抱き寄せ、その様子を見てメアリーが微笑む。

翌日、カレンは家を売らずに手放す事を決め、諸々の後始末をハンクスに任せて、娘達と共にカールトン地区を後にする。ハンクスはタニー家のドアと窓を全て封鎖する。メアリーとライアンの死霊はかつての様にタニー家に住み着く。

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