チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

デビルズ・バースデイ

マット・ベティネッリ=オルピン監督作「デビルズ・バースデイ」("Devil's Due" : 2014)[BD]

新婚カップルがハネムーン先で起きた出来事を発端とする、悪魔の誕生に巻き込まれていく様を描くファウンド・フッテージ・ホラー作品。

 

2012年6月8日。ザックとサマンサは翌日に結婚式を控え、独身最後の夜を過ごす。サマンサは両親を事故で失い、施設で過ごした後、義父母の元で育った苦労人である事から、ザックは重要な事から瑣末な事まで、家族の歴史を全てビデオカメラに収めて、記録していく決意を示す。

翌日、二人は教会で神父トーマス立会の下、盛大に結婚式を行い、集まった親族達の祝福を受ける。その後、二人はドミニカ共和国サントドミンゴにハネムーンに訪れ、レジャーや祭りに興じる。夜、二人は町中で霊能者の老婆が構える店に立ち寄り、サマンサは手相を診てもらう。老婆はサマンサが苦労人であり、家族がおらず、過去も無い、死から生まれてきた人だと説く。サマンサは気分を害し、店から出ようとするが、老婆は手を離そうとせず、彼らが待っている、終わりをもたらす、と告げる。

二人はホテルに戻ろうとするが、人気の無い路地で道に迷う。そこへ一台のタクシーが現れ、陽気な運転手の男が二人に乗る様に促す。二人はホテルに戻りたい旨を伝えるが、男は楽しい場所がある事を明かし、サービスするから少しだけ寄っていく様に勧める。二人は男の熱意に気圧され、導かれるままにとある民家の地下に設けられたクラブに辿り着く。そこには大勢の客が集まっており、二人は振る舞われるままに酒を飲み、ダンスに興じ、やがて酩酊状態に陥る。昏睡した二人は男達に別室へ運び込まれ、儀式に掛けられる。

翌朝、二人はホテルで目を覚ますも、激しい二日酔いに襲われ、どうやって戻ってきたのかも思い出せずに困惑する。出国便を目前に控えた二人は、その足でサントドミンゴを発ち、家路に就く。

帰宅後、二人は新婚生活を楽しむ。数週間が経過したある日、サマンサの妊娠が発覚する。避妊をしていたサマンサは困惑するが、ザックは歓喜する。早速、サマンサはザックと共に病院を訪ね、医師ルッカによる超音波検査を受ける。赤子は7週目のハネムーンベビーだと判明し、健康に育っている事が確認され、翌年3月30日が出産予定日とされる。その後、サマンサは体に現れた不可解なアザやむくみ、就寝中の奇妙な挙動、また鼻血が止まらなくなる等の異変に見舞われる。

程なく、ザックとサマンサは祖父から受け継いだ、周囲を緑で覆われた閑静な立地の家に移り住む。その直後、ザックは不審な男が見張りの様に家の外に立っているのを確認する。医師を目指すサマンサは大学に復学するも、異常な食欲や酷いつわりの症状を呈し始め、また、周囲に原因不明の現象を引き起こす様になる。ある時、サマンサは車に轢かれそうになったのを機に、激昂して我を忘れ、窓ガラスを素手で叩き割る。ザックはそれを制止すると、サマンサの負傷した手の治療と母胎検査を受ける為に、病院にルッカを訪ねる。

病院では医師ディランが代理で現れ、ルッカが休暇で不在だと明かす。二人はルッカの診察と出産への立会を希望するが、ルッカがしばらく戻らない事を知り、やむを得ずディランに一任する。赤子が無事に成長している事が確認されると、ザックはサマンサが酷いつわりや鼻血に見舞われ、それらが悪化している事、またサマンサらしくない挙動が目立つ事をディランに訴える。ディランはサマンサの家族由来の精神疾患の可能性を疑い、ザックはサマンサが両親の事故時に胎内にいた事、かつて精神科の薬を飲んでいた事を打ち明ける。ディランは羊水穿刺による検査を行うが、施術中にサマンサが激痛を訴え、中断される。その晩、サマンサは入院する事になり、二人が家を空けている間に、数名の不審者が侵入し、屋内に無数の監視カメラを設置して立ち去る。

退院した後、サマンサは子供部屋の床に取り憑かれた様に何かを刻み始める。ザックはサマンサの身を案じ、無理をせぬ様に諭す。サマンサは出産で人生をふいにする事を恐れ、キャリアを築く為にも勉強を続ける意向を示すと、妊娠は本意では無く、体長も優れない事から、元の生活に戻りたいと主張する。

出産を一ヶ月後に控え、ザックとサマンサは教会で行われる聖体拝領に参席する。その最中、トーマスはサマンサに凝視されている事に気付くや否や、脳卒中を起こして倒れる。ザックはその様子を見てサマンサが原因だと悟ると、サマンサを連れ出そうとするが、サマンサは自我を失って前後不覚に陥る。

ザックは帰宅すると、教会の様子を録画した映像を検証し、サントドミンゴで乗ったタクシーの運転手が参席していた事に気付く。ザックは改めて、サントドミンゴで撮った映像を洗い直し、クラブで昏睡した二人が不気味な祭壇へと連れ込まれた後、サマンサが地面に描かれた謎のシンボルの上に寝かされ、人智を超えた異常現象に見舞われていた事を知る。その直後、ザックが僅かに目を離した隙に、録画したメディアが忽然と消える。

ザックは入院中のトーマスを病室に訪ね、窮状を訴えると、サントドミンゴで見た奇妙なシンボルについての見解を尋ねる。トーマスは、ヨハネ第一の手紙2章18節「子供達よ 終わりの時である 聞いていた様に今や多くの反キリストが現れてきた 故に今が終わりの時なのだ」を示すと、そのシンボルが非常に古く、かつてキリストの教えに背く者達が教会を失墜させようとし、「彼」を呼び込む為の儀式の時に受胎と誕生を示す場所に描いた物である事を明かす。更にトーマスは、あちこちに灰が撒かれた、彼らが来る、終わりの時、ここにはいない方が良いと口にした後、錯乱してザックに帰る様に命じる。

サマンサの顔色は見る見る悪化していく。ある夜、ザックは家の周囲の至るところに灰が盛られている事に気付き、警察に連絡するも、素っ気なく対応される。サマンサはザックが疲れ果てて眠っている間に家を抜け出し、近所に棲む鹿を殺して腹を切り裂く。近隣に暮らす子供達がそれを目撃すると、サマンサは子供達を念動力で皆殺しにし、何事も無かったかの様に帰宅する。

その夜、ザックはサマンサが起き出して子供部屋のシンボルの上に佇んでいるのを発見する。サマンサは豹変し、自分達に触れぬ様にザックに命じる。ザックは父に連絡すると、事情を伝え、しばらく実家に身を寄せる事を打診する。その直後、不審な男が自宅前から車で走り去り、ザックはその車が空き家のアンダーソン家に放置されていた車だと確信する。ザックは妹スージーを呼んでサマンサの事を任せると、アンダーソン家に赴く。

スージーは子供部屋で取り憑かれた様にナイフで床を削るサマンサを発見し、様子を窺うべく傍に寄る。その途端、スージーは部屋に閉じ込められる。ザックはアンダーソン家に着くと、車が去ったのを見計らって屋内に侵入する。屋内の一室では禍々しい儀式が行われており、ザックは気付かれぬ様に二階に上がると、その先の部屋に並んだモニターで自宅が監視されている事を知る。ザックは、その一つにサマンサがシンボルの上に立っているのを確認すると、立ちはだかる住人を退けて脱出し、911に通報して自宅へ急行する。

ザックが戻ると、家の周囲には不審な男達が見張っており、間もなくサマンサの悲鳴が轟く。ザックはシンボルが描かれた玄関のドアに跳ね除けられると、窓を割って屋内に入る。その途端、サマンサの悲鳴と共に激しいポルターガイストが生じ、停電する。ザックは子供部屋へ駆け付け、そこでシンボルに血を塗りたくるサマンサを発見する。ザックはサマンサを連れ出そうとするが、見えない力で吹き飛ばされ、そこでスージーの血塗れの死体を発見する。ザックは再びサマンサの元へ駆け寄るが、サマンサはザックを魔力で壁に叩き付けると、発光するシンボルの上で腹をナイフで切り裂く。間もなくサマンサが我を取り戻すと、ザックはサマンサの元へ這い寄り、愛を伝えるが、サマンサはそのまま息を引き取る。そこにタクシー運転手とディランが入ってきて、赤子をサマンサの腹から取り出すと、ザックを気絶させて立ち去る。

2013年3月30日。サマンサとスージーの殺害容疑で逮捕されたザックは、警察署で取り調べを受け、赤子の所在を追求される。ザックは容疑を否認し、赤子が盗まれたのだと主張する。刑事は、アンダーソン家が何年も無人で放置されたままであり、またディランという医師がどこの病院にもいないという調査結果を明かし、真実を話す様に命じる。

所変わってパリ。ハネムーンに訪れた新婚カップルを、タクシーの運転手が拾い、街外れの楽しい場所へと連れて行く。

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