チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

パパVS新しいパパ

ショーン・アンダース監督作「パパVS新しいパパ」("Daddy's Home" : 2015)[DVD]

継子にパパと認めてもらうために、父親業に励む継父が、突然戻ってきた正反対のタイプの前父と悪戦苦闘する様を描くコメディ作品。

 

スムースジャズ・ラジオ局に幹部社員として勤務する温厚な中年男ブラッドは、三年前に歯科クリニックでの不慮の事故で、睾丸にレントゲン照射を受けた事が災いし、種なしとなる。ブラッドは家族を持つ事を諦めていたが、8ヶ月前にシングルマザーのサラと出会い、めでたく結婚した。サラには小学校に通う二人の連れ子ディランとメーガンがおり、継父となったブラッドは愛読書「継父の心得」を元に日夜、父親業に励む。しかし、子供達は前父のダスティを慕っており、ブラッドはパパと認めてもらえずに苦慮する。

ある日、ブラッドはディランに上級生からいじめを受けている事を打ち明けられ、平和的対話で解決を図る様に促す。ブラッドは初めてディランとの絆を感じて歓喜するが、更にメーガンから父と娘のダンス会に同行する様に請われるに至り、感涙する。ブラッドは自分がもはや部外者では無く、家族の一員になれたのだと悟る。

そんな折、ダスティから連絡が来る。ブラッドはサラの制止を振りきって挨拶を交わすと、「継父の心得」で実父を遠ざけるのは良くないとされている事に鑑み、ダスティの意を汲んで、翌日、自宅へ招く約束をする。サラはダスティが子供達を置いて逃げた無責任な男だと明かし、ブラッドを非難する。ブラッドは「継父の心得」が説く「愛の柵」で、家族との一線を引く決意を示す。

翌日、ブラッドは空港にダスティを迎えに行く。そこにブラッドとは正反対のいかつい男が現れるが、男はブラッドの呼びかけを無視して通り過ぎる。帰宅したブラッドはその男が既にバイクで到着し、子供達をお菓子で手懐けているのを目の当たりにする。ブラッドは男が前父ダスティだと知ると、無視した件を問い質す。ダスティは気さくに挨拶すると、無視した事を認め、ブラッドが良い父親だと指摘する。ブラッドは自らが最高の父親だと胸を張り、サラもそれをフォローする。しかし、子供達はダスティの来訪に喜んでおり、ブラッドは負けじと子供達に取り入ろうと躍起になる。サラは「愛の柵」で早々にダスティを追い返す様にブラッドに促す。その後、ブラッドはダスティと酒を飲み交わし、素性や戻ってきた真意を探ろうとする。ダスティはそれらを明言せず、一週間後に発つ意向を示すと、手本になるべき父親はサラが選んだブラッド一人だけだと説き、自分は手を引き、子供達にパパと呼ぶ様に諭す事を約束する。それを受け、ブラッドはダスティを一週間泊める事を認めるが、サラは口の巧いダスティに丸め込まれたのだと詰る。ブラッドはダスティがいかつくて威圧感がある割に、実際は繊細で脆い男であり、自分の様な聞き役が必要だとサラに理解を求める。

翌朝、ダスティは約束を反故にし、無断で野良の老犬を家族に迎え入れる。子供達は大喜びし、ブラッドは渋々飼う事を認める。ブラッドは、ダスティがガレージ前に停めたバイクを、元バイク乗りだと格好付けて代わりに移動させようとするが、運転を誤って家の中に突っ込む。家の一部は損壊、バイクはブラッドのミニバンを踏み潰し、ブラッドは壁に突き刺さって子供達の前で醜態を晒す。

ブラッドは半壊したミニバンをダスティに運転させ、子供達を学校へ送り届けた後、出社する。ダスティはサラが妊娠を望みながらも、ブラッドへの愛ゆえに我慢していると主張する。ブラッドは思いがけぬ指摘に動揺する。ダスティは社長ホルトと即座に意気投合し、更にブラッドが監督するジングル録りを即興で演じてみせ、その場で採用される。ダスティはホルトに高く評価され、ジングルが流れる度に182ドルの支払いを受ける事になる。

帰宅後、ダスティはサラが家の修理に業者を呼んだ事を知ると、自分達で十分だと主張し、業者を帰らせる様にブラッドを唆す。ブラッドはその業者グリフが作業を既に始めている事から躊躇う。ダスティはグリフが黒人だから遠慮しているのだと指摘すると、子供達にブラッドが差別主義者だと説く。ブラッドは止む無くグリフを追い返すが、グリフに黒人差別だと詰られる。

その夜、ブラッドは妊娠の件について、サラに本意を尋ねる。サラは子供を望んでいた事を認めながらも、今の家族に満足しており、子供達の為にダスティに対して我慢している事を明かすと、立派な父親だと子供達に見せつける様にブラッドを奮起させる。

ブラッドはダスティの前で校外活動やボランティアなどに精を出し、良い父親ぶりを発揮する。ダスティはそれに触発され、意気投合して住み着いたグリフの協力を得て、ブラッドが長らく完成させられなかったツリーハウスと、更にジップライン、ハーフパイプを庭に作り、近所の子供達を招く。ブラッドはダスティに対抗すべく、スケボーで無茶をして電線に触れて感電し、子供達の前でダスティに蘇生してもらうという醜態を晒す。

ブラッドはサラの前で今度こそダスティを追い出す決意を示す。その矢先にディランがまた苛められて帰ってくる。ダスティはブラッドの方針を否定して、戦い方を教えるべきだと主張し、サラとグリフもそれに賛同する。ブラッドは暴力では解決しないと反論し、平和的解決の一つの方法としてダンス対決を挙げるが、ダスティ達は呆れる。サラは反撃の仕方くらいは教える様にブラッドを諭す。それを受け、ダスティがディランに例を示して、撃退法を教えるが、ディランは喧嘩に拒否感を示す。ブラッドは、自らもまた幼い頃に苛めに遭い、反撃をしなかった為にそれが延々と続き、結局転校したものの、それ以来、逃げる事を覚えてしまったのだと打ち明ける。ディランは戦わずにブラッドの様な大人になる事を拒み、ダスティの教えを受ける。

ダスティは泊めてくれた借りを返すと称して、著名な不妊治療医フランシスコを紹介する意向を示す。ブラッドはサラに失望させる事を懸念するが、サラは歓喜し、試してみる事を望む。翌日、三人はフランシスコの病院を訪ねる。検査の結果、ブラッドの不妊の原因がレントゲン照射では無く、睾丸の形が変わっている事から血流が滞り、性的能力が低下している為だと判明し、フランシスコは理想的な形状と称して、ダスティの睾丸を例に示す。

ある夜、ブラッドはダスティが家族と団欒している様子を屋外から目の当たりにし、疎外感を味わうと、ムキになって子供達に取り入ろうとする。後日、ブラッド達は検査の結果を知るために再びフランシスコの病院を訪ねる。フランシスコはダスティというライバルの出現が作用した事でブラッドの男性ホルモンが増し、妊娠に十分な精子が存在する事を明かす。ブラッドとサラは歓喜するが、ダスティは気落ちする。

ブラッドは夫婦に希望を与えてくれた事についてダスティに感謝を伝えると共に、魅力的なダスティが家族を奪う為に戦いを挑みに来たのではないかと、不安を感じていた事を詫びる。ダスティはそれが事実だと認め、許しを請う。ブラッドは敵対心を抱くのは当然だと理解を示し、和解を促す。しかし、ダスティは次は正々堂々とブラッドを倒す決意を示す。ブラッドは自分の方が良い父親だと実力で証明すると啖呵を切る。

翌日、ブラッドは金に物を言わせて、季節外れのクリスマスを演出すると、自らはサンタに扮して子供達にプレゼント攻勢を仕掛ける。サラはやり過ぎだとブラッドを咎め、呆れ返る。ブラッドはメーガンにはポニー、ディランにはNBAレイカーズプレーオフチケットをプレゼントし、二人は大喜びする。

一家は早速NBAの観戦に赴く。そこでダスティの旧友がレイカーズのコーチを務めている事が判明し、一家は特等席へ招かれる。その際、ダスティはメーガンのダンス会に同行する意向を明かす。ブラッドは父親としての役割を果たしているにも関わらず、気まぐれで戻ってきたダスティにいいとこ取りされる事に憤慨して、取り乱す。サラはそれを宥めるが、ブラッドが口を滑らせて転売人からチケットを18000ドルで買った事を明かすと、無駄遣いを詰り、その席に留まる様に命じる。ブラッドはビールを飲み呆けて過ごすが、ハーフタイムのハーフコートショットの抽選に当たり、泥酔状態でコートに立つ。ブラッドは酔いに任せてダスティへの恨み節を喚き散らした末に、とんでもない方向へシュートを投げつけ、観客の顰蹙を買い、会場から追い出される。

その夜、ブラッドは家を出る。ダスティはサラを慰めようとするが、サラは仕事で多忙な自分の代わりに、子供達の世話を完璧にこなせるのかダスティに問い質す。ダスティは過去の頼りない自分とは変わったと主張し、車を用意する意向を示す。サラはダスティとグリフを家から閉め出す。

オフィスに身を寄せたブラッドは、悲しみに打ちひしがれて過ごし、4日が経つ。スポーツカーを購入したダスティは、子供達の迎えに学校へ赴くが、教員からブラッドがいかに献身的に雑務の数々をこなしていたかを伝えられ、早くも辟易する。

ブラッドのオフィスにグリフがやってきて、ダスティが弱音を吐いており、町を出るつもりだと明かすと、メーガンのダンス会の日であり、相手がいないと伝える。ホルトはパパの座に返り咲きだと励ますが、ブラッドは自分はパパでは無く、そうなりたかっただけだと嘆く。グリフはパパなら簡単に子供の事を諦めたりしないと指摘する。その言葉に触発されたブラッドは、その足でダスティの元へ駆け付け、ダンス会に行ってやる様に促す。ダスティは子育ての厄介さと責任の重さに耐えかね、自分は家庭に収まれないと吐露し、良いパパに見せようと嘘まで付いた事を明かす。ブラッドは糞みたいな理不尽に耐えなければならないのが父親なのだと諭すと、ダスティを殴る。ダスティはブラッドの覚悟を確認し、一緒に会場へ向かう。

二人が会場に着くと、憤慨するサラは失意に暮れるメーガンとどちらかが踊ってやる様に促す。ダスティは自分が先に踊り、後の事はブラッドに託す意向を示す。そこへメーガンがやってきて、ディランが苛められていると訴える。ブラッド達はディランをいじめているのが上級生の女子だと知って困惑する。ディランはかつてダスティに教わった通りに、その女子を殴り飛ばした上で悪罵する。そこに女子の父親が駆けつけると、サラは女子とは知らなかったのだと弁解する。その父親はディランに父親がどちらなのか問い質し、ディランは二人ともそうだと答える。ブラッドは初めて父親と認められた事に感激する。女子の父親はブラッドが継父だと知ると、ブラッドを退け、ダスティに掴みかかる。ダスティはブラッドがここにいる誰より立派な父親だと主張するが、女子の父親はダスティを殴る。ダスティは売られた喧嘩を買おうとはせず、ダンスバトルに持ち込む。そこへブラッドが加わると、女子の父親もそれに応じる。会場の親子達は皆ダンスに興じ、大いに盛り上がる。ブラッドはダスティに町に残って子供達の成長を見守る様に勧める。ディランといじめていた女子もダンスで和解する。

程なくして、ダスティはジングルで稼いだ金でブラッドの家の向かいに城に見立てた豪邸を立て、更に医者兼小説家の美人カレンと再婚し、連れ子アドリアナの継父となる。一方、ブラッドはサラと間に男児グリフを儲け、より家族の絆が深まる。サラは同じ年で若々しいカレンに対抗意識を燃やす。ダスティはブラッドの勧めを受け、ミニバンを購入するが、アドリアナに実父と認めてもらえず苦慮する。そんな折、ダスティに輪をかけていかつく威圧的な前父ロジャーがやってくる。ロジャーはかつてダスティがブラッドにそうした様にダスティの挨拶を無視する。

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