チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

バッド・マイロ!

ジェイコブ・ヴォーン監督作「バッド・マイロ!」("Bad Milo!" : 2013)[DVD]

過剰なストレスが起因して腸で誕生し、肛門から飛び出した腫瘍の怪物の蛮行を阻止すべく、宿主の男が悪戦苦闘する様を描くホラー・コメディ作品。

 

ロサンゼルスの金融サービス会社に勤める会計士ダンカンは、妻サラと穏やかに暮らしていたが、ある時から原因不明の腹痛に悩み、病院で診察を受ける。医師はダンカンの結腸に不可解な影を認め、家族性大腸腺腫症と診断すると、切除を勧めると共に、ストレスが原因と指摘し、専門家の元で精神的苦痛を取り除く様に促す。

程なく、ダンカンは会社の社長フィルから人事部の解雇担当への異動を突然命じられる。フィルはダンカンに、トイレに設けた特別な職場と、相棒のアステリアを紹介し、会社の再建計画書の作成を命じる。その後、ダンカンはサラに促され、渋々ながらも医師ハイスミスのセラピーを受けに行く。ハイスミス催眠療法を用いて、ダンカンの潜在意識を呼び起こす意向を示すが、ダンカンはそれを信用せず、治療を拒んで立ち去る。

その夜、ダンカンはサラと共に、母ベアトリスと年若い義父ボビーが暮らす実家を訪ね、会食する。孫の誕生を切望するベアトリスは、ダンカンとサラが子供を作らないでいる原因をダンカンに求め、不妊治療センターを運営するティップを招く。ベアトリスはダンカンの実父も同じ問題を抱えていた事を明かし、ティップは検査を勧めるが、ダンカンは不能である事を否定し、検査を拒む。その矢先にアリステアが連絡を寄越し、ダンカンのPCを操作した際に、重要なプレゼン資料のフォルダを誤って消去した事を報せる。ダンカンは動転し、会社に急行する意向を示す。その途端、ダンカンは激しい腹痛に見舞われ、帰宅するや否や、トイレに駆け込む。

落ち着きを取り戻したダンカンに対し、サラは子供を作る事を提案する。父親になる自信が持てないダンカンは、解雇担当に回された事を明かすと、状況が落ち着くまで待つ事を望み、サラに理解を求める。その最中、ダンカンは再び腹痛に見舞われ、トイレに篭もる。ダンカンは苦悶の末に気絶する。その瞬間、ダンカンの肛門から怪物が飛び出し、会社に向かう。怪物はアリステアを惨殺した後、ダンカンの体内に戻る。

翌朝、トイレで目を覚ましたダンカンは、ニュースを通じて、アリステアが会社で何者かに殺され、襲ったのが凶暴なアライグマと疑われている事を知る。ダンカンは出社間もなく、フィルから社員の解雇業務を強要される。また、ダンカンはティップから検査を促される。

ダンカンはストレスの余り、悪夢に苛まれる様になり、再びハイスミスの元を訪ね、催眠療法を希望する。ダンカンはハイスミスに促され、八歳の時に両親が離婚して父が家を出た事、サラは家族を作りたがっているものの、父親になれる自信が無い事を明かす。ダンカンはティップへの不快感を露わにした途端、激しい腹痛に見舞われる。苦悶の末にダンカンの肛門から怪物が姿を現し、ハイスミスに襲いかかる。覚醒したダンカンは怪物に驚愕する。怪物は窓から飛び出し、姿を消す。途方に暮れるダンカンに、ハイスミスは古い文献に記された、古代の肛門から現れた怪物に纏わる神話を示す。ハイスミスは、怪物がダンカンの体の一部であり、ダンカンが精神的に追い込まれると怪物が肛門から出てきて、潜在意識に従って相手を攻撃するのだと説くと、負の感情を具現化したものであり、受け容れて絆を深める事で制御する様に諭す。

ダンカン達は怪物が戻ってくるのを待つ。怪物は、路地裏で娼婦と淫行していたティップを惨殺した後、ダンカンの元に戻ってくる。ダンカンはマイロと名付け、怪物を宥めると、肛門から体内に戻してやる。ハイスミスは制御しなければ誰かが命を落とす事になると諭し、ダンカンにリラックスに努める様に促す。

翌日、ダンカンは自らの不手際で顧客の資金を失ってしまった事に気付く。フィルはダンカンに、会社の年金基金を流用する事で損失を隠す様に命じる。その直後、ダンカンはニュースでティップが惨殺された事を知り、再びハイスミスの元を訪ね、対策を協議する。ハイスミスはダンカンに対する診察で、恐怖や不安といった問題の発端がダンカンの実父にあると悟り、探して会うように促す。

ダンカンは久しく会っていない実父ロジャーが暮らす山奥の廃屋を訪ねる。窮状を訴えるダンカンに対し、ロジャーは無関心な態度で応じる。ダンカンは腹痛に見舞われ、トイレに駆け込むと、肛門から飛び出したマイロに、ロジャーを殺さない様に説得し、体内に戻す。ダンカンはロジャーに対し、一緒にセラピーを受け、問題の解決を図る事を提案するが、ロジャーは協力を拒む。

ダンカンが会社に戻ると、その矢先にFBIがやってきて強制捜査を始める。ダンカンはオフィスから去ろうとするフィルに事情を問い質す。フィルは資産が差し押さえられ、全ての口座が空になった事を明かすと、自らは生き残り、社員を見捨てる意向を示す。憤慨したダンカンは、衝動的にマイロにフィルを襲わせ、惨殺させる。帰宅したダンカンは、サラに貯金がゼロになった事を明かし、悲嘆する。サラは妊娠した事を打ち明ける。ダンカンは当惑し、サラを置いて家を飛び出すと、マイロと共にモーテルに身を寄せる。

程なく、ダンカンは気を取り直すと、ロジャーをハイスミスの元へ呼ぶ。ロジャーは自分が良き父親になれない男であり、出ていかなければ悲惨な事になったのだと説く。ダンカンはロジャーに傍にいて欲しかったと訴えるが、気持ちが昂じた途端に腹痛に襲われる。それに釣られて、ロジャーも腹痛に見舞われ、ダンカンからはマイロが、ロジャーからはラルフが飛び出し、二体は闘争を始める。マイロは老いたラルフを圧倒し、刃物でめった刺しにする。それに連動してロジャーは崩れ落ちる。ロジャーは支えてやれなかった事をダンカンに詫びると共に、サラの妊娠を喜ぶ。マイロはそれを聞いて外へ飛び出す。ダンカンはロジャーをハイスミスに任せて、実家で行われているパーティに参加しているサラの元へ急ぐ。

ダンカンは一足早く実家に駆け付けると、サラに地下室に隠れる様に命じる。間もなく、マイロが辿り着き、屋内に押し入ろうとする。ベアトリスと客達は庭に避難し、サラは地下室に逃げ込む。マイロがドアを破って押し入ると、ダンカンはマイロの説得を試みる。マイロはサラが地下にいる事に気付くと、キッチンの排水口を通って地下へ向かう。サラはマイロに襲われ、気を失う。マイロはサラの腹を破ろうとするが、ダンカンは斧でドアを破って、それを阻止する。マイロは庭に逃げたサラを追う。ベアトリス達はマイロをたいまつで退ける。ダンカンは斧でマイロの手足を切断し、制圧すると、抱きかかえて介抱する。大人しくなったマイロはダンカンを「パパ」と呼ぶ。ベアトリスは、これまでロジャーについて失望させまいと考え、ダンカンに遺伝しているとは思わずに秘密を伏せてきた事を明かす。ダンカンはトイレでマイロを体内に戻してやる。

月日が流れ、ダンカンはコンサルティング会社を設立する。ダンカンとサラは出産に備えて新居に移ると、ベビーシャワーパーティを開き、ベアトリスや回復したロジャーらが出席して祝う。しかし、胎内の赤子には遺伝した怪物が胎動を始めており、誕生の時を待つのだった。

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