チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アーロと少年

ピーター・ソーン監督作「アーロと少年」("The Good Dinosaur" : 2015)[BD]

家族と離れ離れになったアパトサウルスの子供が、原始人の孤児と共に、家族の元へ戻る旅路を経て、互いに絆を深めていく様を描くコメディ・アドベンチャー・アニメ作品。

 

6500年前、巨大な隕石が地球に接近するも、近傍を通過するに留まる。恐竜は絶滅を免れた事で更なる進化を遂げ、言葉を解す様になる。数百万年後、アパトサウルスのヘンリー、イダ夫妻はギザギザ山の麓に設けた畑で、耕作を営みながら暮らし、やがて3頭の子供バック、リビー、アーロを儲ける。いたずら好きなバック、要領の良いリビーはすくすく成長し、畑仕事を手伝う様になるが、小さく貧弱なアーロはその臆病な気質ゆえに、両親から鶏の餌やりなどの簡単な作業を与えられる。

ヘンリーとイダは食糧を貯蔵するサイロを建てると、壁面に脚で印を付ける。ヘンリーは自分より大きな何かを成し遂げたら、同じ様に印を付けても良いと子供達に説く。バックは畑の拡張に、リビーは耕作に精を出す事で、早々に印を付ける事を認められるが、餌やりも満足にこなせないアーロはバックに誂われ、弱虫と詰られる。ヘンリーはバックを咎め、アーロに急ぐ必要は無いと説く。その夜、ヘンリーはアーロを起こして、ホタルの群生地へと連れ出す。ヘンリーはホタルにさえも慄くアーロに、怖さを乗り越えて初めて見える世界があると説き、ホタルの美しさを体験させると、アーロに新しい仕事を与える意向を示す。

翌日、ヘンリーは、サイロに侵入して食糧を盗み食いしている生き物がいる事を明かし、アーロにそれを罠で捕らえる様に命じる。アーロはヘンリーの期待に応えて、サイロに印を付けるべく、意気込んで仕事に臨む。程なく、罠に言葉を話せない原始人の幼い子供がかかる。アーロは慄きながらも、その子の困窮する様子に同情し、罠を解いて逃してやる。それを知ったヘンリーは、怖さを乗り越えねば生き残れないと叱ると、仕事をやり遂げる様に命じ、アーロを畑の外へ連れ出す。

アーロはヘンリーに同行して川沿いに子供の足跡を辿るが、やがて嵐に見舞われる。アーロが悪路で躓くと、ヘンリーは無茶をさせた事を反省し、アーロが強い子だと諭す。ヘンリーは嵐が酷くなる前に家族の元へ戻ろうと考えるが、その矢先に土石流が発生する。ヘンリーはアーロを川べりに避難させると、自らは土石流に飲まれ、帰らぬ人となる。

一家はヘンリーを失った事で、畑作業に人手を欠く様になる。アーロはその分を自らの頑張りで埋め、家族を守ろうと奮起する。そんな折、アーロは再びサイロに忍び込んで食糧を貪る子供を発見する。アーロは逃走するその子を追いかけ、その弾みで川に転落し、激流に飲まれた後、岩に頭を打ち付けて気絶する。

アーロは家から遥か下流に押し流された後、見知らぬ川辺で目を覚ます。そこに再び子供が姿を現すも、アーロは取り逃す。アーロは目印となるギザギザ山が望めない事で途方に暮れるも、川を辿れば家に戻れるというヘンリーの教えに従い、歩みを進める。道中、アーロは自生するベリーを食べようとして転落し、岩に脚が嵌って動けなくなる。アーロは怯えながら一昼夜を過ごし、眠りから目覚めると、脚元の土が掘り返されて抜ける様になっており、土に付いた跡からそれが子供の仕業だと悟る。

程なく、雨宿りをするアーロの前に再び子供が姿を現し、獲ってきた食べ物をアーロに与える。アーロは子供に恨み節をぶつけながらも、供されたベリーに感謝し、それが生えている場所に案内する様に促す。アーロは子供に導かれ、ベリーのなる木に辿り着くが、そこに潜んでいたヘビに襲われる。子供はヘビを撃退すると、アーロが主人の様に懐く。

その後、アーロは身を守る為に小動物を飼いならして収集している角竜ウッドブッシュと遭遇し、ギザギザ山への道のりについて尋ねる。ウッドブッシュは子供を収集の一つに加える事を望む。アーロはウッドブッシュから子供の名前を尋ねられると、咄嗟に挙げた幾つかの名から、子供が反応したスポットと命名する。ウッドブッシュはアーロがスポットと絆で結ばれていると悟ると、ギザギザ山に辿り着くまでお守りとしてスポットを手放さぬ様に促す。

アーロとスポットのギザギザ山を目指す険しくも愉快な冒険の旅が始まる。アーロはホタルの群生地を見つけると、郷愁を募らせる。アーロは家族に見立てた枝を円で囲む事で、スポットに家族のなんたるかを教える。スポットはそれを理解し、同じ様に父と母がいたものの、既に亡くなった事を示す。アーロはヘンリーを失った悲しみを吐露し、スポットはそれに理解を示すと、両者は互いに遠吠えを交わし、亡き親を悼む。

程なく、アーロ達は激しい嵐に見舞われる。森が荒れ果て、川が失われた事で、アーロ達は道標を失う。そこにサンダークラップが率いる翼竜の群れが飛来する。アーロが家路に戻る為の協力を請うと、翼竜達はそれに応じる素振りを見せるが、間もなく獰猛な本性を現し、スポットを餌食に差し出す様に要求する。アーロはスポットを連れて逃走し、その先で遭遇したティラノサウルスの姉弟ラムジーとナッシュに窮地を救われる。

アーロは姉弟の父ブッチに事情を明かし、助けを求める。ブッチは一家が飼育する牛の群れが逃げた事を明かし、それを見つけるまでは力になれないと説く。アーロはスポットの優れた嗅覚を利用して、牛探しを手伝う意向を示す。スポットは間もなく牛の群れの足跡を嗅ぎ当て、そこに残った羽根から牛を盗んだのがヴェロキラプトルの仕業だと判明する。

一同は足跡を辿って牛の群れを発見する。ブッチはアーロにヴェロキラプトルを誘き出す役割を与える。アーロはスポットの助けを得てそれをこなし、間もなくブッバ率いるヴェロキラプトルの群れが現れる。ブッチ達は俊敏なブッバ達に手を焼くが、アーロが活躍する事でブッチ達を撃退し、牛の群れを取り戻す。アーロは勇敢に戦った事をブッチに讃えられる。その夜、アーロ達はブッチ達と一夜を共に過ごし、ブッチ達の体に付いた傷痕に纏わる武勇伝を聞く。ブッチは怖さは消せるものでは無く、受け入れて乗り越えていくものだと諭す。

雪が振り始め、冬の訪れの兆しが現れると、家路を急ぐアーロはブッチ達と牛を誘導する途中で、ギザギザ山を遠方に望む。アーロ達はブッチ達に感謝と別れを告げると、再び川を辿って家を目指す。ギザギザ山まであと少しというところでアーロ達が歓びの雄叫びを上げると、離れた場所で原始人がそれに応えて姿を現す。スポットは興味を示して近づこうとするが、アーロはそれを遮る様にスポットを連れ戻し、家路を急ぐ。

アーロ達は再び嵐に見舞われる。間もなく、サンダークラップ率いる翼竜の群れが襲来し、スポットを連れ去る一方、アーロは崖下に突き落とされ、昏睡する。アーロは夢の中でヘンリーと再会し、大切な友達を助けたいと願う。ヘンリーはアーロが自分より強いと説くと、やるべき事をやる様に諭して消える。アーロはヘンリーの言葉で奮起し、嵐の中、スポットの捜索を始める。間もなく、アーロは川沿いの枯れ木の上で、翼竜達に包囲されているスポットを発見する。アーロは翼竜達を撃退し、スポットの救出を図るが、その矢先に土砂崩れが発生し、スポットの乗った枯れ木が濁流に飲まれる。アーロはこれに追随して川に飛び込み、満身創痍でスポットを救出する。

アーロ達は再び家路に戻り、やがて眼下にアーロの家を望む場所に到達する。そこに原始人の家族が現れる。原始人の両親はスポットを家族に迎える意向を示す。スポットはそれを歓びながらも、アーロに同行しようとする。アーロはそれを遮り、スポットと一家を円で囲うと、スポットに一家と同行する様に促す。アーロとスポットは涙ながらに別れを決意する。アーロはスポットの旅立ちを見届け、スポットと最後の遠吠えを交わす。

程なく、アーロは家に帰還する。イダ達は大きく成長を遂げたアーロを迎える。アーロはサイロのヘンリーとイダの印の間に自分の印を付け、悲願を果たす。

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