チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

シン・シティ 復讐の女神

ロバート・ロドリゲスフランク・ミラー監督作「シン・シティ 復讐の女神」("Sin City: A Dame to Kill For" : 2014)[BD]

罪の街「シン・シティ」で繰り広げられる3つの異なる復讐劇の行方を描く、ネオ・ノワール・クライム・アクション・スリラー作品。

"Just Another Saturday Night"

土曜の夜のシン・シティ。マーヴは馴染みの酒場ケイディでナンシーの姿態を肴に酒を飲む。マーヴは空虚と孤独を感じながらも、誰かを殴る口実を探す。店を出たマーヴは、学生四人組がホームレス狩りをしている現場に遭遇し、それを制止する。学生たちはマーヴを挑発した挙句、銃撃して逃走する。虫の居所の悪いマーヴは学生達を血祭りに上げるべく、パトカーを奪って追跡を始める。マーヴは学生達を生まれ育った街オールドタウンに追い込むと、住人達に合図を送って協力させ、学生達にツケを命で払う様に告げて殺す。

"The Long Bad Night (Part I)"

父親を知らずに育ったジョンは、シン・シティを牛耳る上院議員ロアークに挑むべく、ツキを共にして荒稼ぎした後、ケイディに訪れる。ジョンは店内でダンサーのマーシーと出会った後、スロットで更に金を増やすと、店の奥の部屋で手下達とポーカーに興じるロアークの元へ向かう。ジョンはロアークと対峙すると、自らカードを捌き、ポーカーで勝負に挑む。ツキを感じ、自信に満ちたジョンは、ゲームを自分のペースに持ち込むことで有利に進めると、打ちのめすとの宣言通りにロアークを負かす。大勝したジョンは、その場に居合わせた悪徳刑事に街を出る様に促されるが、意に介さず、マーシーと共に店を出る。

ケイディのダンサー、ナンシーは自殺したかつての恋人ハーティガンの仇を討つ為に、ロアークを殺す機会を窺うが、覚悟が及ばずに尻込みする。ハーティガンの亡霊は、ナンシーによる復讐を望まず、命の限り懸命に生きるようにと訴え、為す術も無く見守る。

ジョンは勝負に勝ちまくってシン・シティの歴史を作ると意気込む。ジョンは、マーシーとレストランで食事をした後、クレジットカードが全て停止になっている事を知り、訝る。その後、尾行してきたロアークの手下達を撃退すると、マーシーにオールドタウンのホテルに行く様に命じて、そこに現れたロアークの車に乗り込む。ポーカーに負けて、面目を潰されたロアークは、意趣返しにジョンの右手の指をペンチでへし折ると、ジョンを車から突き落とした上、脚を銃で撃つ。ロアークは一生自分の力と恐ろしさを思い出す様にジョンを威圧すると、ジョンに会った瞬間に自分の息子だと悟った事を明かしてその場を去る。ジョンは復讐を決意する。

"A Dame to Kill For"

ある風の無い乾いた暑い夜。ドワイトは依頼人の夫の浮気現場を押さえる為に、盗撮を企てる。その最中、男が浮気相手の女を殺そうとした為、見かねたドワイトは男を撃退し、女を救出する。ドワイトは女をオールドタウンに送り届け、その後、依頼人から報酬を受け取ると、衝動のままに愛車のマスタングを飛ばす。ドワイトは過去と決別して自由になる方法を求めて苦悩し、自分の中に潜むモンスターを抑え込もうと躍起になる。

ドワイトがアパートに帰宅すると、かつて愛した女エヴァから連絡が来る。ドワイトはエヴァとケイディで落ち合い、四年ぶりの再会を果たす。用件を尋ねるドワイトに、エヴァは心から愛した後に捨てた事の許しを請い、口づけをする。そこに屈強なボディガードのマヌートが迎えに現れると、エヴァは手遅れだと告げ、忘れないで欲しいと請いながら帰っていく。

ドワイトはエヴァの事が頭から離れずに苦悩し、エヴァの残した言葉の真意を探るべく、エヴァの屋敷に忍び込む。ドワイトはプールで泳ぐエヴァの妖艶な肢体に、何の不自由さも感じさせない貴婦人の姿を見る。ドワイトは護衛に発見され、マヌートにこっ酷く痛めつけられると、アパート前の路上に捨てられる。

ドワイトが部屋に戻ると、そこに裸体のエヴァがおり、ドワイトは出て行くように命じるが、エヴァはドワイトがまだ自分を欲していると見抜く。エヴァは自分はドワイトの物だと告げると、愛せぬなら憎み、許せぬなら罰する様に請い、自分を傷つけて欲しいと訴える。ドワイトはエヴァを張り倒すと、抱き寄せて口づけをし、激しくセックスをする。ドワイトはエヴァに身体も心も支配された事を自覚する。エヴァはマヌートが苦痛を与える天才で、自分を拷問して痛めつけると、夫ダミアンがそれを見て、楽しんでいると打ち明け、その内に殺されそうだという危惧を伝える。そこにマヌートが現れると、ドワイトは殴りかかるが、歯が立たずに部屋から殴り飛ばされる。

ドワイトはエヴァを救出すべく、ケイディで酒を飲む友人マーヴに事情を明かし、協力を請う。二人はエヴァの屋敷に突入すると、マーヴが警備を退ける内に、ドワイトが屋内に忍び込む。マーヴはマヌートを怪力で圧倒し、右眼球をえぐり出す。ドワイトはダミアンを発見すると、エヴァについて問い質す。ダミアンはエヴァの話が全てデタラメで、病気だと明かす。ドワイトがダミアンを殴り殺すと、そこにエヴァが現れ、善良な男を殺した気分をドワイトに問う。エヴァはドワイトを唆し、ダミアンを殺させる事で、自らが大金持ちになる計画を曝け出すと、魔性と化し、ドワイトを銃撃して窓から突き落とす。マーヴは致命傷を負ったドワイトを救出すると、ドワイトに請われ、オールドタウンへ向かう。

エヴァは屋敷に駆けつけた刑事モートを誘惑で骨抜きにし、ドワイトが妄想の果てに自分をストーキングする様になったと信じ込ませる。パトカーに追跡され、マーヴ達の車がオールドタウンに逃げ込むと、ゲイルが率いる女自警団がパトカーを退ける。ゲイルが医者を手配し、ドワイトは一命を取り留める。ゲイルに街を捨てた事を責められたドワイトは、別の世界があると思い、そこで生きたかったと告げ、街に残る意志を伝える。傷の手当を終えたドワイトは、エヴァに連絡し、復讐を宣告する。

エヴァはドワイトを捕まえない理由をモートに問い質すが、モートは警察がオールドタウンに手出しできず、ドワイトが出るのを待つしか無いと弁明する。エヴァは関係を続けたければ、ドワイトを殺す様にモートに命じる。ドワイトは入院中のマヌートの病室に忍び込むと、銃を突きつける。マヌートは、エヴァが一瞬で男の欲望を見透かした上で、それを満たす女に変身する女神だと説く。ドワイトはマヌートに邪魔をしない様に警告して去る。程なく、モートはエヴァを罵り、別れる様に命じる同僚のボブを殺し、自殺を図る。

エヴァは裏社会の有力者ウォレンクイストを唆す事で、ドワイトをダミアン殺しの犯人に仕立て上げようと企てる。ウォレンクイストがテキサスから殺し屋キャンベルをエヴァの屋敷に呼び寄せると、職務に復帰したマヌートはキャンベルが整形したドワイトだと見抜く。マヌートはドワイトを拘束すると、エヴァの元に連行する。一方、ゲイルとミホが屋敷に侵入し、密かに警備を撃退する。

エヴァは整形し見違えたドワイトを生まれ変わったと評価する。その時、ゲイルが爆薬で急襲を仕掛けると、ドワイトはマヌートを銃撃し、追い詰める。爆発で負傷したエヴァはドワイトに銃を突き付けると、咄嗟にそれをマヌートに向け、マヌートを射殺する。エヴァはドワイトが全てで、必要な存在だと告げ、昔のドワイトを捨て去る様に誘惑して口づけをする。ドワイトはエヴァを抱き寄せ、口づけに応じるが、我に帰り、エヴァを射殺する。その後、ドワイトはゲイル、ミホと共に屋敷を脱出し、オールドタウンへ帰還する。

"The Long Bad Night (Part II)"

ジョンは闇医者クローニグに銃創と指の手当を受けると、マーシーの事を思い出し、ホテルへ向かう。ところが部屋にはロアークが待ち受けており、マーシーがバラバラにされて殺された事を知る。ジョンは部屋から追い出されると、ロアークに無一文の無様さを痛感させられ、更にマーシーが死んだ事の自責の念に苛まれる。

ジョンはその足でダイナーに入り、店員に1ドルの恵みを受けると、それを元手に再びケイディを訪ね、スロットで大金にする。ジョンは再び店の奥のロアークの元へ向かい、ポーカーの勝負に挑む。右手が使えずに始めは苦戦を強いられたジョンだが、両利きである事を明かすと、本領を発揮し、またしてもロアークを打ち負かす。ジョンは二回負かした事が世間に知れ渡れば、ロアークが死んだ後もその事実は付いて回ると挑発する。憤慨したロアークは、ジョンの母親が愚かな娼婦だった事を明かし、ジョンを射殺する。ロアークは力を持つ者が力だと言い放つと、再び手下達とのゲームに興じる。

"Nancy's Last Dance"

ある時、ロアークはケイディのダンサーがハーティガンの女ナンシーだと手下から報告を受ける。ロアークはナンシーのせいで息子が死んだと根に持つ。更にロアークは、ナンシーがハーティガンの拳銃を手に入れ、足繁く射撃場に通っては、店でも数週間前から酒に溺れ始め、何かを企てている様だと伝え聞く。

ナンシーはロアークを殺す覚悟が持てず、ただの酔っぱらいに堕した自分を嘆き、街を出る決意をする。ハーティガンの亡霊は、ナンシーの苦悩する様を案じ、常に傍に寄り添う。ナンシーは長い髪を短く切り落とし、恐怖に打ち勝つ事で、ロアークに立ち向かう覚悟を得ようとする。更に自らの顔を鏡の破片で幾重にも切り裂き、その風貌を一変させる。ナンシーを慕うマーヴは、ナンシーの変貌ぶりを見て事情を聞くと、協力に応じる。

マーヴが暴走族から奪った武器で武装すると、二人はロアークの屋敷に赴く。マーヴが屋内の護衛を退ける内に、ナンシーは屋外の見張りを始末し終え、屋内に侵入する。マーヴが銃の故障により負傷し、身動きが取れなくなると、ナンシーは一人でロアークの元へ向かう。ナンシーはロアークに不意を突かれて、銃撃を受け、窮地に陥る。ロアークは息子への弔意を込めて、ナンシーを痛めつけて楽しむ。その時、激しい雷鳴が轟き、ロアークは鏡の中にハーティガンの姿を見て、思わず振り返る。ナンシーはその隙にロアークを銃撃して追い詰めると、射殺し、復讐を完遂する。

 

 

前作から10年近く経っての続編だが、僕は割りと最近になって前作を観たので、そんなにタイムラグは感じなかった。それなのに前作の内容はもう半分以上忘れていたから、ハーティガンがどうやって死に、ナンシーとどんな関係だったのかもすっかり失念してしまっていた。ロバート・ロドリゲスフランク・ミラーらしい、コミックをそのまま実写化した様な、コテコテのCGアニメを駆使した世界観は前作と同様で、そこにお馴染みのモノローグを多用した台詞回しがストーリーを紡いでいく。どの登場人物もクセのあるキャラばかりなのだが、中でもエヴァ・グリーンのヌード率が高すぎで、これ見よがしに豊満なおっぱいを曝け出しており、それが一番印象に残ってしまった。マーヴが眼球をえぐり出すシーンもバカっぽくて好き。やむを得ないが、ブルース・ウィリスの存在感は薄かった。

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