チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ブレア・ウィッチ

アダム・ウィンガード監督作「ブレア・ウィッチ」("Blair Witch" : 2016)[BD]

魔女伝説が語り継がれる森で失踪した姉の生存を信じる弟が、20年の時を経て、親友達と共にドキュメンタリー撮影を兼ねた探索に挑む様を描く、ファウンド・フッテージ・スーパーナチュラル・ホラー作品。

 

2014年5月15日、メリーランド州バーキッツヴィルに広がるブラック・ヒルズの森でメモリーカードとビデオが発見された。この作品はそれらに収められていた映像を編集したものである。大学生のジェームスが4歳の時、姉ヘザーはブレア・ウィッチ伝説を検証するドキュメンタリーの撮影の為にブラック・ヒルズの森を訪ね、失踪した。後に発見されたテープにはヘザーが家に入るところまでが映っていた。その後、警察とFBIによる大規模な捜索が行われたが、その場所を特定する証拠は得られず、ヘザーは別の地で失踪したと結論付けられた。ジェームスはヘザーの生存を信じ、森で何が起きたのか検証しようと考えてきた。

ヘザーの失踪からおよそ20年後、ジェームスは、ネットに投稿された、ブラック・ヒルズの森で拾ったテープに収録されていた映像とされる動画を発見する。それには件の家の様子が映っており、ジェームスはその中に一瞬だけ姿を見せる人物がヘザーでは無いかと疑う。親友のリサは自らのドキュメンタリーの課題作として、ヘザーの失踪の謎を追うジェームスの姿を撮影する事を企図し、取材班にジェームスの幼馴染ピーターと親友アシュリーが加わる。一同は通常のカメラに加え、全員分のGPS内蔵アクションカメラ、最新の空撮用ドローン、無線機などの装備を整え、バーキッツヴィルへと車で出発する。

一同はまず映像を投稿した、バーキッツヴィル在住のレーンとタリアの元を訪ね、テープの発見場所への案内を依頼する。レーン達は教える条件として調査への同行を要求する。ジェームス達は正確な場所を知る為に、渋々承諾する。一同はそれぞれの車で森の入り口に到着すると、意気揚々と探索に出発する。ブレア・ウィッチ伝説を疑ってかかる四人に対し、レーンは神妙な面持ちで、かつて森で起きた歴史的事件の一つ、1940年のラスティン・パー事件について語り始める。パーは八人の子供を森の自宅の屋根裏へ連れ込み、一人だけ残して全員殺した。パーは子供を殺せという老婆の声を聞いたと供述したが、家の近くで絞首刑に処され、その後、家は焼失したのだという。

一同は鬱蒼と生い茂る森を進み、落雷で折れた木に辿り着く。レーンはその根元にテープが半分埋まっていたのだと説く。その後、一同は少女が老婆に引きずり込まれたとされる川を裸足で渡る。その最中、アシュリーは右足の裏に裂傷を負う。ジェームスが傷の応急処置を施し、一同は更に先へ進む。程なく、一同は開けた場所に辿り着くと、キャンプの準備を整え、夜を迎える。

タリアはブレア・ウィッチがエリー・ケドワードと称される女であり、子供の血を抜くという魔術を使った廉で有罪と断じられた後、森へ連行され、木に縛って野垂れ死にさせられた事、その後、死体が無くなると、彼女を告発した家族と子供達を始めとする町の人々が消え始め、ついには残った者達まで家を捨てて町から逃げた事を明かす。加えてレーンは、女は木の高い位置に縛られた上、手足に重い石を付けられ拷問死に処せられた事、伝説によると魔女を見ると恐怖で死ぬ事を明かす。ピーターは子供の頃に捜索チームに加わり、森に入りながらも無事に戻ってきた事を明かし、魔女が伝説に過ぎないと一蹴する。一同はそれぞれのテントで眠りに就く。

夜更け、ジェームスは物音で目を覚ます。その直後に枝が折れる音に続いて木の炸裂音が轟く。ジェームスは皆に無事を確認する。タリアはレーンがいないと訴える。ジェームスはタリアと一緒にレーンを捜しに行く。間もなく、レーンは突然姿を現し、興奮した様子で、音の正体を確かめていたのだと弁解する。

翌日、目覚めた一同はキャンプ周辺の木に、枝とロープでできた、魔女伝説を象徴するオブジェが吊り下げられているのを目の当たりにすると共に、時刻が午後二時を回っている事に気付く。当惑した一同は調査の中止を決断し、引き返す。道中、リサはレーンのリュックから垂れ下がるロープがオブジェと同じ物だと気付く。一同はレーンに真実を詰問する。レーンは現状を知ってもらう為に映像を真似て作った偽物だと白状すると、森に何かがあるのは事実であり、夜更けの音も二時まで寝たのも説明が付かないと弁解する。ピーターは激昂し、レーンとタリアを追い払う。ジェームスは酷く落胆するが、ピーター達に励まされて気を取り直し、一同は再び入り口を目指す。

一同はGPSに従って歩いているにも関わらず、元のキャンプ場に戻ってきてしまい、当惑する。アシュリーの傷は悪化し、日暮れも近い事から、一同はもう一晩キャンプする事を決意する。アシュリーは高熱と寒気に冒され、寝込む。ピーターはアシュリーを介抱する際に、化膿した傷口の中に蠢く何かを見る。ピーターはそれをジェームスに報せた後、薪を集めに行く。ジェームスとリサはドローンを飛ばして方角を探ろうとするが、ドローンは制御不能に陥って墜落する。

やがて日が暮れる。ピーターは薪を集めて引き返す途中、炸裂音に続いて不気味に轟く咆哮を聞き、無我夢中で逃げ惑う。ピーターは倒木に押し倒された後、唸り声を上げる何かに連れ去られる。ジェームスはピーターを探しに行き、倒木の傍でライトを見つける。ピーターが無線の呼びかけに応じない事から、ジェームスとリサは為す術無く、キャンプでピーターが戻るのを待つ。間もなく。レーンとタリアが酷く怯えた様子で戻ってきて、日が昇らないと訴える。レーンはジェームス達の様に死んで彷徨うのは嫌だと喚き散らし、タリアを置き去りにして森の中に消える。

翌日、午前七時に目覚めたジェームス達は、日が昇っていない事に気付くと同時に、テントの周辺に積まれた石の山と、取り外したはずの無数のオブジェが木に吊り下がっているのを目の当たりにする。タリアはすぐに逃げるべきだと訴える。アシュリーはピーターが戻っていない事を知って狼狽する。その時、タリアはオブジェの一つに自分の髪の毛が巻きつけられている事に気付く。アシュリーはタリアに怒りを向け、オブジェを奪い取ってへし折る。その途端、タリアの体が真っ二つに折れて崩れ落ちる。続いて轟音と共にテントが舞い上がり、三人は散り散りになって逃げ惑う。ジェームスとリサはアシュリーと逸れ、捜索を始める。

ジェームス達を捜して彷徨うアシュリーは、脛まで悪化した傷口の中で蠢く虫を引き出す。間もなく、アシュリーは樹上に引っ掛かったドローンを見つけ、取りに行くが、その途中で何かに連れ去られる。ジェームス達は激しい雷雨の中で女の悲鳴を聞きつけ、向かった先で佇む朽ち果てた家を見つける。ジェームスは中にヘザーがいると主張し、リサの制止を振り切って助けに行く。ジェームスは自らの名を呼ぶ声に誘われる様に二階へ上がり、逃げる女を追う内に部屋に閉じ込められる。

リサは森の中に異形の姿をした何かを目の当たりにし、慄いて家の中に逃げ込むと、ジェームスを捜して地下に降りる。そこへレーンが現れ、リサを殴り飛ばすと、床下の穴蔵に投げ込んで閉じ込める。リサは底に細く掘られた横穴を見つけると、這い進んで脱出に成功する。そこへレーンが突っ込んでくると、リサは持参したナイフをレーンの首に刺して退ける。その矢先に、異常なまでに手脚が伸びた何かが呻き声を上げながらリサに迫ってくる。リサは屋根裏部屋に逃げ込み、そこへジェームスも駆け込んでくる。外から眩い光が差し込んだ後、ドアの向こうから何かが押し入ろうとする。ジェームスは部屋の隅を向き、目を閉じて振り返らぬ様に命じ、リサはそれに応じる。二人は怯えながら様子を窺う。ジェームスはヘザーの声を聞いて、振り返った途端にその姿を消す。リサはカメラを背後に向け、モニターを頼りに後ずさりで部屋から出ようと企てる。その最中、リサはジェームスが詫びる声を聞き、振り返った途端にその姿を消し、映像はそこで終了する。全員の消息が不明である。

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