チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

死霊のしたたり

スチュアート・ゴードン監督作「死霊のしたたり」("Re-Animator" : 1985)[BD]

死を研究する医学生が死体を蘇生させる薬を開発し、大学病院内で人体実験を試みるも、相次ぐ失敗により大惨事を引き起こす様を描くホラー・コメディ作品。

 

チューリッヒ大学病院で脳研究の権威グルーバー博士に師事する研修医ハーバートは、実験中に死亡したグルーバーに、人体蘇生の研究で生成した血清を大量に投与するが、グルーバーは無残な姿と化して死亡し、ハーバートは大学を追われる。

マサチューセッツ州アーカムミスカトニック医療大学。勤勉で有能な研修医ダンは、日夜病院で研鑽を積む一方で、学長ホルジーの娘メイガンと婚約し、公私共に充実した日々を送っていた。ある日、ダンは遺体を安置室に搬送した際に、ホルジーから死を研究しているというスイスからやってきた転入生ハーバートを紹介される。また、ホルジーはレーザードリルを開発した脳研究の権威ヒル博士をハーバートに紹介する。ハーバートはヒルの研究がグルーバーの理論に似ている事から盗用だと指摘し、時代遅れの研究だと詰る。

ダンは愛猫と暮らす家のルームメイトを募集する。間もなく、募集チラシを見たハーバートがやってくる。ダンは居合わせたメイガンをハーバートに紹介すると、家の中を案内する。ハーバートは地下室を甚く気に入ると、その場で家賃を払って即決する。メイガンはハーバートを訝り、スイスを出た理由を尋ねる。ハーバートは学ぶ事が無くなったのだと答える。

後日、ハーバートはヒルの脳摘出の講義に出席すると、悪態を付いた上で酷い講義だと罵る。ヒルは憤慨し、落第を示唆する。その日、ホルジーは功労者のヒルを自宅に招いて会食し、メイガンを同席させる。ヒルはメイガンの美しさを讃える。そこへダンが訪れ、メイガンを自宅での勉強に連れ出す。ダンはメイガンといちゃつこうとするが、メイガンはハーバートへの不満を訴える。二人は猫がいない事に気付き、捜し始める。メイガンはハーバートの部屋に忍び込むと、冷蔵庫の中に猫の亡骸を見つける。そこへハーバートが戻ってきて、メイガンが無断で入った事を非難する。メイガンはダンを呼び、ダンはハーバートに事情を問い質す。ハーバートは猫がゴミ箱に頭を突っ込んだまま死んでいるのを見つけ、腐敗する前に冷蔵庫に入れたのだと弁解する。メイガンはハーバートが殺したのだと詰る。ダンは冷蔵庫の中の容器に入った液体について問い質す。ハーバートはそれに答えず、不法侵入で退学に追い込むとハーバートを脅す。

メイガンが帰った後、ダンは猫の叫び声で目を覚ます。ダンは声が聞こえる地下室に押し入り、猫に襲われているハーバートを目の当たりにする。ハーバートは猫を引き剥がし、ダンは飛びかかってきた猫を投げ飛ばして殺す。ハーバートは研究中の人体を蘇生させる血清に関するノートをダンに見せると、多くの動物を殺して蘇生に成功したものの、高等な動物では血清の反応が激しくなって難航している事を明かし、協力を求める。ハーバートは死を負かすという偉業を達成する事で有名になり、永遠に生きられるのだとダンを唆し、研究の為に新しい実験室が必要だと説く。ダンは俄に信用できず、猫を仮死状態にしておいたのだと疑う。ハーバートは猫の脳に再び血清を投与する。猫は背骨が折れた状態で蘇生し、うめき声を上げ始める。そこへ戻ってきたメイガンは、蘇生した猫を見るや驚愕する。

翌日、ダンはホルジーにハーバートの蘇生研究について報せるが、ホルジーは荒唐無稽な話にメイガンを巻き込んだ事に憤慨すると、反省文の提出を命じ、病院内の設備を利用したら法的手段に訴え、またダンの奨学金を打ち切る意向を示し、ハーバートに退学処分を下した事を明かす。その夜、ダンはハーバートを遺体に偽装して遺体安置室に運び込む。ハーバートは数ある遺体の中から、損傷が無く、死後間もない男を実験台に選ぶと、ダンにレコーダーで録音を命じ、遺体の脳に血清を投与する。一方、ホルジーはメイガンを連れて病院の受付を訪ね、停学処分を下したはずのダンが遺体安置室にいる事を知ると、受付にメイガンを監視させ、遺体安置室に向かう。ハーバートは遺体に反応が現れない事から血清を増量する。ダンは館内放送で呼び出しを受けると、ハーバートに逃げるよう促す。その時、遺体の男が蘇生し、大暴れし始め、ダンとハーバートは制圧に苦慮する。男はドアの前にやってきたホルジーを突き倒し、なぶり殺しにする。ハーバートは電鋸で男の心臓を貫いて息の根を止める。ハーバートは遺体の鮮度が低い為に本能だけを蘇生させてしまったのだと説くと、より新鮮なホルジーの遺体を使って再実験に臨む意向を示す。メイガンは受付の目を盗んで遺体安置室へ向かう。ハーバートはホルジーの脳に血清を投与する。間もなく、ホルジーは正気を失った状態で蘇生すると、ハーバートとダンを怪力で掴み上げる。メイガンはそれを目の当たりにして悲鳴を上げる。ハーバートは部屋の隅にうずくまる。悲鳴を聞きつけ、警備員が駆け付けると、ハーバートは仕事中のダンに会いに来たところ、ホルジーが押し入って暴言を吐き、暴れ始めたのだと欺く。警備員は警察に通報する。ダンはショック状態に陥って倒れる。

拘束されたホルジーは、ヒルの研究室内の監禁室に収容される。ヒルはホルジーの脳手術の同意書へのサインをメイガンに求める。変わり果てたホルジーの姿に悲嘆するメイガンは、必ず救うようヒルに懇願し、サインする。帰宅したメイガンは、待っていたダンに何をしたのか問い質す。ダンはホルジーが病人ではなく、死人だと打ち明ける。メイガンは泣き崩れる。一方、ハーバートはダンの家の地下室で研究を続ける。そこへヒルがやってくる。ハーバートは全て警察に話したと伝える。ヒルはホルジーが死人だと看破すると、精神病院か警察にぶち込むと脅して、ハーバートに研究成果を寄越すよう命じる。ハーバートはノートを差し出す。ヒルはそれに目を通すや、グルーバーの研究を発展させた天才だと感嘆する。ハーバートはヒルの不意を突いて背後からスコップで殴り飛ばし、首を切断する。ハーバートは妙案を思いつき、ヒルの脳と、分離した胴体の心臓にそれぞれ薬を投与して反応を見る。間もなく、トレーに入れたヒルの頭部が蘇生する。ヒルはハーバートへの憎悪を露わにすると、遅れて蘇生した胴体を操ってハーバートを背後から襲い、気絶させる。

ダンはメイガンを連れてヒルの研究室に忍び込むと、監禁室にうずくまるホルジーの頭部のドリル痕を見て、ヒルがロボトミー手術を行ったと確信する。一方、目を覚ましたハーバートは、ヒルが研究成果を全て持ち去った事に気付く。そこへダンが戻ってくると、ハーバートは脅された為にヒルを殺し、蘇生させた事を明かす。ダンはヒルが自分の都合に合わせてホルジーに証言させる為にロボトミーを行ったのだと悟ると、ヒルが研究室でメイガンのナプキンや髪の毛を集めていた偏執狂だった事を明かす。

ヒルは分離した状態で研究室に戻ると、監禁室のホルジーに指示を下した後、変装して遺体安置室へ向かう。ダンは再びホルジー家を訪ねると、メイガンに自らの所業に対する恐れを吐露し、メイガンを失う事を嘆く。メイガンは哀しみながらも決別の意向を示す。そこへホルジーが押し入り、ダンを退けてメイガンを連れ去る。一方、ヒルは安置室の遺体の数々に薬を投与し、ロボトミーを施す。間もなく、ホルジーがメイガンを連れ帰ると、ヒルはメイガンの服を剥いで処置台に拘束する。ホルジー家に駆け付けたハーバートはダンを起こすと、一緒に病院に向かう。

ヒルは目覚めたメイガンに、その美しさにずっと惹かれていた事を明かし、メイガンの肢体を弄ぶ。メイガンは悲鳴を上げる。そこへハーバートとダンが駆け付け、メイガンを救出する。ヒルは血清を投与し、ロボトミーで意志をコントロールできる様にした遺体達を覚醒させ、ハーバートらを襲わせる。ヒルは遺体達にハーバートを捕らえさせると、レーザードリルによるロボトミーに着手する。メイガンはホルジーの理性に訴えかける。ホルジーはそれに呼応して反逆し、ヒルの頭部を押し潰す。遺体達は統制を失って暴れ始める。ハーバートはヒルの胴体に血清を投与する。その途端、ヒルの胴体からはらわたが飛び出し、ハーバートに巻き付いて動きを封じる。遺体が室内の薬品をこぼした事で、有毒ガスが発生する。ホルジーはメイガンを庇って遺体達に八つ裂きにされる。ダンはメイガンを連れて逃走を図る。ハーバートはダンに研究成果を収めたバッグを投げ渡し、ガスに巻き込まれる。ダンとメイガンは追ってくる遺体達から逃れ、エレベーターに乗り込む。メイガンはエレベーターに押し入った遺体に首を絞められて窒息する。ダンは遺体を退け、メイガンを処置室に運び込むと、電気ショックで蘇生処置を施す。しかし、メイガンは息を吹き返さず、ダンは慟哭する。職員が去った後、ダンはバッグから血清を取り出し、メイガンの脳に投与する。メイガンは蘇生するや悲鳴を上げる。

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