チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

新しい夫婦の見つけ方

ジョー・スワンバーグ監督作「新しい夫婦の見つけ方」("Digging for Fire" : 2015)[DVD]

LAで育児に追われる夫婦が、セレブの豪邸の留守を預かる事になり、息抜きで互いに別々の休暇を過ごす内に夫婦の在り方について見つめ直していく様を描くコメディ・ドラマ作品。

 

ロサンゼルス。公立高校の体育教師ティムとヨガ・インストラクターのリーは、三才の息子ジュードの世話に追われながらも、アパートでそれなりに充実した暮らしを送っていた。しかし、二人は互いに、ジュードを最優先する日々の中で自分らしさが失われている事を実感していた。

夏のある時、リーの顧客の女優が撮影の為に邸宅を数週間空ける事になり、ティム達は留守を預かって豪邸で休暇を過ごす運びとなる。ティム達は邸宅に着くと、広い敷地に暖炉、プール、テニスコートなどが完備されたその豪邸ぶりに感嘆し、早速休暇を楽しみ始める。ティムは邸宅の傍の丘を掘った際に、錆びた拳銃と骨の一片を見つける。ティムはそれをリーに報せると、真相を突き止める為に更に掘り進める事を希望するが、リーは気味悪がってそれに反対する。ティムはロス市警に通報するが、私有地という理由で関与を拒まれる。ティムはリーにそれ以上掘らないと約束する。

二人は休暇の間に片付けるべき税金申告の書類の山を抱える。その最中、二人はジュードを入れる幼稚園について意見が対立する。リーは幼稚園が大学入学を左右するのだと説き、母が金持ちの男と再婚した事から、援助してもらってでもジュードを私立に通わせるべきだと主張するが、ティムは近所の公立でも十分だと反論する。リーは邸宅に置かれていた書籍「情熱的な結婚」を読み進める。

週末、リーは友人と羽根を伸ばして息抜きする為に、ティムに書類を任せ、ジュードを連れて車で母の住む実家へ向かう。ティムは書類そっちのけで遊び呆け、夜になると友人フィル、ポール、アダムを呼んで、酒を飲んで談笑したり、プールで遊んだりして楽しむ。ティムは更に旧知の悪友レイを呼ぶと、丘で拳銃と骨を見つけた事を明かす。レイはもっと掘り進めるよう促す。フィルだけは反対するが、ティム達は深夜にも関わらず意気揚々と手分けして丘を掘り始める。間もなく、ティム達はナンバープレートや新たな骨の一片を見つけて興奮する。

ティムは会合をお開きにするが、レイは友人タンゴが若い女二人を連れてくる事を明かす。ポールとアダムが帰ると、フィルはティムを案じながらも帰る。入れ違いでタンゴがアリシアとマックスを連れてやってくる。レイ達は酒とドラッグに興じるが、ティムは遠慮する。ティムは独り身のレイに対し、子供を持つといかに大変かを語る。レイは自分には結婚生活が無理だと答える。その後、ティムはプールではしゃぐレイ達を残し、一人で丘を掘り続ける。マックスはそれに興味を示し、一緒に掘り始める。間もなく、ティムは革靴を見つけてレイに報せるが、レイは興味を示さず、それをプールに投げ込む。ティムは気分を害して部屋に戻ると、埋まっている物への執着を強める。

翌日、リーはジュードの幼稚園について、母と義父に相談する。義父は結婚には譲歩も必要だと説くが、母は妥協すべきでは無いと説き、ティムが公立校の教師だから私立校に対して偏見があるのだと詰る。その後、リーは屋内に「情熱的な結婚」を見つける。リーは母に対し、ジュードの母親でいられるのは幸せだが、その一方で自分の人生が欲しいという心情を吐露すると、いつ自分自身を取り戻したのか尋ねる。母は離婚した時だと答える。義父はリーに対し、結婚で難しいのは自分の望みを叶える事か、愛する人の望みを叶える事かであり、大切なのは初心を忘れない事だと説く。

ティムは訪ねてきた隣人の男から、丘には移民がたくさん埋まっているから掘らない方が良いと諭される。間もなく、マックスが忘れていったバッグを取りに戻ってくる。マックスは丘を掘っているティムに気付いて会いに行く。ティムは気持ちだけ若いまま、年を取った事を嘆く。その後、二人は丘からいろんな物を掘り出し、やげて骨が詰まった袋を見つける。一方、リーは街に買い物に出かけ、高額なジャケットを躊躇った末に購入する。その後、実家に戻ったリーは母の財布から金をくすね、ジュードの子守を母達に任せて、ウーバーで裕福な親友夫妻ボブ、スクィギーの家を訪ねる。二人の幼い子供をシッターに任せて悠々自適に過ごしている夫妻は、コスタリカへの家族旅行についてスケジュールの調整が上手くいかないという贅沢な悩みをリーに聞かせる。リーはスクィギーを夜遊びに誘うが、スクィギーは乗り気になれないという理由で拒み、リーは落胆する。

ティムは作業を中断し、マックスに夕食へ出かける事を提案すると、片付けを始める。その最中にフィルがやってくる。フィルはティムがマックスと二人で出かけようとしている事を知って、自分を見失っていると窘め、翻意を促す。一方、リーはウーバーで街に向かう。道中、リーはドライバーの男から、辛い離婚を乗り越えた末に自由を取り戻し、妥協も譲歩もない暮らしを楽しんでいるという話を聞く。

ティムはマックスとレストランで食事する。ティムは興味があるのはジュードの事だけで、子供の幸せや成長を追いかけるのは刺激的であり、その分だけ夫婦の時間や愛が減るのはやむを得ないと説く。一方、リーは訪れたバーで酔っぱらいの男にしつこく絡まれる。そこに居合わせた男の知人ベンは、男を窘めて外へ連れ出すが、突き飛ばされて額に裂傷を負う。リーは病院に行くよう促すが、ベンはそれを拒み、医学生の友人に縫ってもらう意向を示す。リーはバイクに同乗してベンに付いていく。その友人アリシアは二日酔いだと明かしながらも、傷の縫合に応じる。リーはそこでもまた「情熱的な結婚」を見つける。アリシアは両親が離婚している事を明かすと、同じ境遇のベンに対し、両親が上手く言っている友人は幼い気がして理解しあえないと説く。

その後、ベンはリーを自分の店に招いて食事を振る舞う。リーは煩悩より精神的欲求に従う事を望み、男女の関係になる事を敬遠する。一方、ティムは邸宅に戻ると、マックスと二人で童心に帰って遊ぶが、男女の関係になる事を避ける。そこへレイがやってきて、マックスと関係を持つようティムを唆すが、ティムはそれを拒む。マックスはティムと関係を持てない事に落胆して帰る。ティムはレイが楽しい雰囲気を台無しにしたのだと詰る。レイはそれに反発し、口論の末に出ていく。

深夜、リーはベンと浜辺へ出かける。リーはベンとの口づけに応じて別れ、ウーバーで帰路に着く。ティムは憂さを晴らす様に丘を掘り続ける。間もなく、手の骨が現れると、ティムは途端に我に返って途方に暮れる。ティムはそれまでに見つけた物を全て穴に投げ込み埋める。夜明け、ティムとリーは邸宅の前で出会し、口づけをして抱き合う。シャワーを浴びて愛し合った二人は、片付けをして邸宅から出る準備を済ませる。二人はジュードを迎えに行く前に朝食に出かける事で同意すると、夫婦でいる事を見つめ直し、至らない親でも良いのだと認め合う。

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