チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ソウル・ステーション/パンデミック

ヨン・サンホ監督作「ソウル・ステーション/パンデミック」("서울역" : 2016)[DVD]

ソウルで感染するとゾンビ化する奇病がパンデミックを起こし、家出少女が生き延びる為に逃げ惑う様を描くホラー・ドラマ作品。

 

ある夏の日の夕方、首から血を流した老人がどこからかソウル駅まで歩いてきて、外壁に座り込む。父と暮らしていた実家を出て、風俗店で働いていたヘスンは、多額の借金を抱えたまま店から逃げ出した後、恋人キウンが暮らす宿屋の一室に身を寄せたものの、部屋代の支払いに困窮する。夕方に目覚めたヘスンは街へキウンを探しに出かける。老人の弟は瀕死の兄を見つけると、シェルターに助けを求めるが、満室で住人に部屋を空けてもらえず追い返される。ヘスンはネットカフェでキウンを見つけるが、キウンが売春サイトに自分を登録しているのを見て激昂し、キウンを店の外へ連れ出す。キウンは部屋代を工面する為に売春で稼ぐよう頼み込むが、ヘスンは以前も同じ目に遭った事から頑なに拒む。キウンはヘスンを拾ってやったのは自分だと開き直ると、部屋に戻ってこぬよう命じて立ち去る。ヘスンは途方に暮れて泣く。

夜になり、老人の弟は終業前の駅員に助けを求めるも、素気無く追い返される。老人の弟は閉店直前の薬局を訪ね、鎮痛剤を融通してもらうと、直ちに兄の元へ戻るが、兄が既に息絶えている事を知って慟哭する。老人の弟は駅員の事務所に押しかけて非難する。駅員らは渋々確認に向かうが、現場には血痕だけが残っていて老人の姿は消えており、老人の弟は困惑する。キウンは売春サイトを見て連絡してきた男と落ち合う。男はヘスンの父だと明かすと、キウンにヘスンの居場所を問い質す。

間もなく駅は終業し、地下通路には寝泊まりするホームレスらが集まってくる。老人の弟は兄を捜し回る内に、駅の近くの裏路地で、奇病に感染して凶暴化した兄が、人を襲って貪り食っているのを目の当たりにする。老人は弟に気付くなり、襲いかかる。ヘスンはそこから程近い場所を宛もなく彷徨う内に、キウンから来た連絡を無視して携帯の電源を切る。キウンはヘスンの父の車に同乗し、宿屋に案内する。ヘスンの父はヘスンが帰っていない事を知り、その場で待とうとする。その時、隣の部屋の客が凶暴化した店主に襲われて飛び出してくる。ヘスンの父は部屋に押し入った店主を鈍器で殴り殺す。その矢先に襲われた客が凶暴化すると、二人は浴室に逃げ込む。

ヘスンは駅の地下通路に着くなり、感染者の群れに追われるホームレス達と遭遇し、一緒になって地上へ逃げ出す。ホームレス達は次々に感染者に襲われていく。ヘスンは三人のホームレスと駅近くの交番に逃げ込むが、直ちにそこへ感染者の群れが押しかける。襲撃から逃れたヘスンとホームレス二人、警官一人は檻の中に逃げ込むが、その際に警官は感染者に肩を咬まれる。警官は檻の前に群がる感染者に動転し、ホームレスによる暴動が起きていると無線で報告すると、拳銃をヘスンらに向ける。一方、ヘスンの父とキウンは浴室の窓から配管を伝って屋上へ登ると、宿屋の周辺に感染者が彷徨いている様子を確認する。ヘスンの父は怖じ気付くキウンを叱りつけると、自らが車に辿り着くまでの囮になるよう命じる。

キウンはヘスンの父の命令に従って路地に降りると、感染者らの気を引いて逃走する。ヘスンの父はその隙に車に駆け込むと、大通りへ移動し、命からがら感染者から逃げてきたキウンを拾って走り去る。警官は意識が朦朧とし始めた矢先に、檻の外から手を伸ばす感染者に掴まって拳銃を乱れ撃つ。ホームレスは警官を殴り倒すと、ヘスンが拾った拳銃を奪い取るが、弾が残り二発と知って途方に暮れる。間もなく警官は凶暴化し、もうひとりの男に噛み付く。ホームレスは警官を射殺する。そこへ応援の警官隊が駆け付ける。感染者らは檻を離れて警官隊に襲いかかる。ホームレスとヘスンはその隙に乗じて、交番の裏口から脱出を図るが、その際にホームレスはヘスンに襲いかかった男を射殺し、拳銃を捨てる。

二人は交番の前で待機していた救急車に乗せてもらい、救急センターへ向かう。ヘスンは携帯の電源を入れ、キウンに連絡する。キウンは父親が一緒にいると伝え、迎えに行く意向を示す。ヘスンは病院に向かっていると伝える。救命士は救急センターに咬み傷を負った被害者の電話が相次いでいるとの報せを受ける。それを聞いたホームレスは救急センターが危険だと訴え、すぐに停車するよう促すが、救命士が状況を理解していないと知ると、力づくで停車させようとして横転事故を起こす。大事を免れた二人は地下通路を経て、地下鉄のトンネル内に逃げ込む。一方、ヘスンの父とキウンは救急センターに到着する。ヘスンの父は院内を感染した医師、ナース、患者らが徘徊する様を見て、直ちに車に逃げ戻る。

トンネル内を移動中、ヘスンは家に帰りたいと咽び泣く。ホームレスは帰りたくても自分には家が無いのだと号泣する。ヘスンの父とキウンは横転した無人の救急車を発見すると、周辺を見渡せる場所を探し始める。ヘスンは地上へ戻ると、キウンに連絡し、会賢駅の出口にいると伝え、迎えを請う。キウンは身を隠せる場所を探すよう命じる。ヘスンとホームレスは感染者らに見つかって逃げ惑う内に、生存者らが路地に築いたバリケードの中に駆け込む。ヘスンの父とキウンは会賢駅へ急ぐ。バリケードの反対側の出口は警察の輸送車で封鎖され、生存者は路地に閉じ込められる。会賢駅の周辺に展開する警察の部隊は、暴徒による抗議デモと誤解しており、放水と催涙ガスを使用して生存者らに解散を命じる。駅の手前に駆けつけたヘスンの父とキウンは、生存者を助けに行かせて欲しいと訴えるが、警察は緊急事態で通せないの一点張りで二人を退ける。ヘスンの父は押し問答の末に警官に飛びかかるが、引き離された挙句、拳銃を突きつけられ、帰るよう命じられる。

バリケード側は生存者が感染者の侵入阻止に追われ、反対側は警察の封鎖が続く。間もなく、現場の指揮権が首都防衛司令部に移され、軍の部隊が動員される。その最中、感染者の一人が、人生をかけて国に尽くした自分がこんな場所で死ぬのは納得できないなどと喚き始める。それを受け、ホームレスは自分も同じく国に尽くしたのになぜホームレスなのか、この国は国民の事など大事にしないのに、国民はそんな国に命を懸けて尽くしている、自分は死ぬわけにはいかないと訴えると、不用意に輸送車の上に登り、兵士に狙撃されて転落する。ホームレスは駆け寄ってきたヘスンに、帰る家さえあれば駅に住み着いたりしなかった、と呟いて息絶える。軍は路地に催涙弾を投げ込む。一方、感染者はバリケードを破って侵入を始め、生存者らは行く宛もなく逃げ惑う。ヘスンはバリケードを守っていた屈強な男に倣って電柱を登り、ケーブルを伝って傍のビルに移動しようと企てるが、途中で感染者に足を引っかかれる。屈強な男は落ちそうになったヘスンを助けようとして、感染者に引きずり降ろされ餌食にされる。ヘスンは雑居ビルに窓から忍び込むも、感染者に追われて屋上に逃れる。ヘスンは隣接するビルに移動する手前で足を滑らせ、マンションのモデルルームに転落する。そこでキウンから連絡が入り、ヘスンはその場所を伝える。疲れ果てたヘスンは机に座ったまま寝入る。

間もなく駆けつけたキウンは、父も無事だと伝えてヘスンを安心させる。ヘスンは遅れてやってきた父を見て愕然とする。それは風俗店の店長であり、父を騙ってヘスンに貸したカネを取り返しに来たのだった。店長は借金を踏み倒して逃げたヘスンへの怒りを露わにする。キウンは騙していた事を非難するが、店長は意に介さず、ヘスンを強引に連れ帰ろうとする。キウンが止めに入ると、店長はキウンを暴行する。ヘスンは家に帰らせて欲しいと哀願する。店長はカネを返すのが先だと恫喝する。キウンはキッチンから持ち出した包丁で店長に襲いかかるが、店長はそれを取り上げると、キウンの首を裂いて殺す。ヘスンは咄嗟に、同じフロアの別の部屋に逃げ込む。店長はヘスンの足跡を辿りながら、ヘスンの実家に取り立てに行ったところ、病気の父親が一週間で工面するという約束を反故にして逃げた事を明かすと、ヘスンには既に帰る家などないのだと説く。店長はクローゼットに隠れていたヘスンを痛めつけた後、ベッドに連れ込み、レイプしようとする。ヘスンはその矢先に息絶える。店長はそれに気付くなり、慌てて蘇生を図るが、ヘスンは凶暴化し、店長に襲いかかる。夜明けが訪れた街では軍と感染者の戦闘が激しさを増す。

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