チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

悪魔の毒々モンスター

ロイド・カウフマン,マイケル・ハーツ監督作「悪魔の毒々モンスター」("The Toxic Avenger" : 1984)[DVD]

貧弱な青年が、毒物を浴びた事でおぞましくも屈強な姿へと変貌を遂げ、怪力で町を平和に導いていく様を描く、コメディ・ホラー作品。

ニュージャージー州の小さな町トロマビル。メルヴィンは町の一角にあるヘルスクラブの職員として働く、貧弱でお調子者の青年。クラブにはガラの悪い不良グループ、ボーゾー、ジュリー、スラッグ、ワンダらが入り浸っており、彼らはゲームと称して、夜な夜な車で人を轢き殺す、残虐非道な遊びに興じる。彼らはクラブ内でも悪さの限りを尽くしており、メルヴィンはそんな彼らに忌み嫌われ、事ある毎にいじめられる。

ある日、不良グループはジュリーに言葉巧みにメルヴィンを誘惑させ、欺くと、衆人環視のプールサイドでメルヴィンに辱めを受けさせる。皆の笑い者にされ、逃げ出したメルヴィンは、不意に窓を突き破り、二階から建物の外へ飛び降りてしまう。偶然にもその時、クラブ前に毒物廃棄車両が停まっており、メルヴィンは毒物を満載したドラム缶に突っ込んで、全身が毒物まみれとなる。のたうち回るメルヴィンの全身はみるみるうちに爛れ、発火し、メルヴィンは慌てて自宅へ逃げ帰る。

程なくして、メルヴィンはおぞましい怪物の姿へと変貌を遂げ、それに伴い、屈強な肉体と怪力を備える。自宅を飛び出し、夜の町に飛び出したメルヴィンは、ギャングのグループが警官をリンチしている現場に遭遇する。メルヴィンはギャング達を容易く捻り潰し、警官の窮地を救うと、味方だと告げてその場を去る。

翌日、怪物の活躍が大々的に報じられる。ギャングと通じ、ヤクの売上から上納金をせしめている悪徳市長のベルグッディは、一報を苦々しく聞く。メルヴィンは自宅に戻るも、母親に化け物扱いされた事で落胆し、町外れの毒物廃棄場を住処とし、暮らし始める。

ある日、町の一角にあるタコスレストランを、3人組の凶悪な強盗グループが襲撃する。グループは店員にレジを開けさせ、金を奪うと、客として居合わせた盲目のサラの盲導犬を射殺し、サラをレイプしようとする。そこにメルヴィンが現れ、3人を惨殺し、店員と客達を救出する。メルヴィンはサラに請われるままに、外に連れ出し、サラの自宅へ招かれる。店に駆け付けた警察に、店員は怪物が英雄だと主張する。一方、サラは救ってくれたメルヴィンを慕う様になる。

メルヴィンの活躍ぶりは更に世を賑わせる。大脳研究所のスノッドバーガー博士は、怪物が悪人に狙いを定めて殺している事から、悪を滅ぼす本能が発達していると分析する。

程なくして、メルヴィンはクラブに現れ、ヤクの売人を惨殺すると、サウナでワンダを襲撃し、尻に大やけどを負わせて、いじめの復讐をする。その後、メルヴィンは町中に不意に出現しては人助けを繰り返し、次第に市民からヒーローと支持される様になる。メルヴィンの活躍により、町の評判は良くなり、転入者が増えた為、悪徳業者は土地の買い占めに難航する様になり、ベルグッディに泣きつく。ベルグッディはビジネスが立ち行かなくなり、儲けを失う事を危惧し、怪物を始末する方法を模索し始める。

メルヴィンは刺客を撃退する一方、サラと関係を深め、愛しあう。2人は廃棄場の小屋に移って同棲を始め、幸せな日々を送る。程なくして、メルヴィンは再びクラブに現れ、ジュリーを襲撃すると、丸坊主にして復讐を果たす。一方、ボーゾーとスラッグが老婦を殺して日本車を奪うと、そこへメルヴィンが現れ、車に飛び乗り、スラッグを車外に投げ捨てる。メルヴィンは運転するボーゾーからハンドルを奪い、車を崖から転落させ、ボーゾー諸共、爆発炎上させる。

メルヴィンはその足でクリーニング店を訪ね、客の中年女を殺す。帰宅後、メルヴィンは殺人衝動が抑えられない事をサラに漏らし、元の家に帰る様に促す。しかし、サラは頑なにメルヴィンと離れない意向を示し、2人は殺す人間のいない郊外の農場への移住を決める。

ベルグッディは怪物が一般人を手にかけた事で、殺す理由ができたとほくそ笑むが、その後、殺された女が国際売春組織を率いる重罪犯だった事が判明する。ベルグッディはその情報を警察に伏せさせ、怪物の殺害を命じる。一方、メルヴィンに救われた市民達は一同に介し、メルヴィンを救う方法を模索する。

警察がメルヴィンとサラの停泊するテントを発見したとの一報を受け、ベルグッディは州知事に州兵の派遣を要請する。州兵は怪物の捕獲を提案するが、ベルグッディは殺害を厳命する。

2人のテントをベルグッディ率いる警察隊と州兵が包囲すると、駆け付けたメルヴィンの母親と支持者達が抵抗し、メルヴィンの盾となる。メルヴィンが皆を引かせると、州兵と警察は戦意を失う。ベルグッディは単身、発砲を繰り返すが、メルヴィンには全く通じない事が分かると、賄賂と引き換えに命乞いをする。メルヴィンは肝っ玉を見てやると告げ、ベルグッディの内臓をもぎ取り、殺す。悪徳市長の死により、町に平和が戻り、市民はメルヴィンとサラを祝福する。

 

 

およそ30年前の古き良きB級コメディ・ホラー。こんな作品があった程度にしか知らなかったから、この絶妙なチープ感が斬新で面白かった。超絶グロテスクな風貌の怪物に様変わりしてしまった若い男メルヴィンと、盲目であるが故にそれを認識できず、心でのみ繋がる若い女サラの愛のハナシだったのね。実にシュール。メルヴィンの形相は作り物と分かっていても度肝を抜かれるビジュアルで、狂気的ですらある。どうでもいいけど、服を着替えればいいのにと思ってしまった(笑)。ノーカット無修正完全版らしく、この手の作品ならではのエログロ要素が満載で、惨殺シーンはウケ狙いの痛快な手口ばかりだし、思いの外、下ネタも多くて、おっぱいもあればガッツリSEXするシーンなんかもある。たまにはこういう作品で和むのも良い。

f:id:horohhoo:20150821190607j:plain

f:id:horohhoo:20150821190611j:plain

f:id:horohhoo:20150821190614j:plain

f:id:horohhoo:20150821190617j:plain

f:id:horohhoo:20150821190620j:plain

f:id:horohhoo:20150821190623j:plain

f:id:horohhoo:20150821190626j:plain

f:id:horohhoo:20150821190630j:plain

f:id:horohhoo:20150821190633j:plain